さて、作ったWebアプリケーションをどうするか? 作って、自分のパソコンで実行して「動いた、動いた」でおしまい、では覚える意味がありません。といって、Play Frameworkはごく普通のWebサイト用のレンタルサーバーなどでは使えません。
では、どうするのがいいのか。もちろん、自分でサーバーを立てるという手もありますが、あまりに敷居が高いでしょう。個人ユーザーにとって最適な道は、「
クラウドサービス」を利用するというものです。Play Frameworkを実行できるクラウドサービスはいくつもありますが、ここではもっとも手軽に使える「
Heroku」を利用します。
Herokuは、いわゆる
IaaS(Infrastructure as a Service)と呼ばれるクラウドサービスの一種です。クラウド利用といっても、AmazonのAWSのようにLinuxをインストールするところから全部環境を構築していくようなものではなく、既に用意されているクラウド基盤にプログラムをアップロードするだけで動かせるようになる、というものです。
Herokuは、IaaSの中でももっとも広く利用されているサービスの一つであり、Facebookのアプリ開発の推奨環境ともされたぐらいです。元々は
Ruby on Railsを動かすためのIaaSとしてサービスをスタートしましたが、その後利用環境を広げ、現在はJavaなども使えるようになっています。Play Frameworkも、もちろんちゃんと使うことができます。では、
Heroku利用の準備を整えておきましょう。
●Herokuのアカウントを取得するまずは、Herokuのアカウント登録を行なっておかなければいけませんね。以下のアドレスにアクセスしてください。
http://www.heroku.com/
ページ下部にある「
Sign Up」ボタンをクリックすると、サインナップのためのページに移動します。ここで、登録するメールアドレスを書いて送信すると、そのアドレスに向けて登録手続き完了のためのメールが送られてきます。それに記述されているリンクをクリックして登録完了すれば、すぐに使えるようになります。
●Heroku ToolbeltをインストールするHerokuの操作は、以前であれば「まずGitをインストールして……」となったのですが、今は必要なプログラムを一式まとめた「
Heroku Toolbelt」というソフトウェアが提供されています。これをインストールすれば、すべての準備が整う、というわけです。
https://toolbelt.heroku.com/
このアドレスにアクセスし、
Heroku Toolbeltをダウンロードしてください。
ダウンロードされるプログラムは専用のインストーラ形式になっています。インストーラを起動してインストールを行なってください。これで、
Heroku利用に必要なRubyやGitといったプログラム類がすべてインストールされます。