続いて、
STSを使ってプロジェクトを作成する方法について説明しましょう。STSには、Spring Framework関連のプロジェクトのテンプレートが何種類か用意されています。大きく分けると、「
Springプロジェクト」と「
Springスタータープロジェクト」に分類できるでしょう。これは以下のような違いがあります。
Springプロジェクト――一般的なSpring Frameworkのプロジェクトです。必要に応じて自分でSpring Frameworkのライブラリを組み込み利用します。
Springスタータープロジェクト――
Spring Bootという、アプリケーションの高速開発フレームワークを利用したプロジェクトです。シンプルなライブラリを追加するだけで、必要なフレームワーク類が全て揃えられるようになっています。
Spring Frameworkの基本を学ぶには、「
Springプロジェクト」を使います。Springスタータープロジェクトは、Spring Boot用のものですので、これはSpring Bootを利用するようになったら使うもの、と考えておきましょう。
※Spring Bootについては、以下を参照http://libro.tuyano.com/index2?id=11136003
●プロジェクト作成の手順●1. STSを起動し、
<File>メニューの
<New>メニュー内から、
<Spring Project>メニューを選びます。
2. 現れたダイアログで、以下のように設定を行います。
Project name――プロジェクト名です。先ほどMavenで作成したのと同じものを作るならば、「
MySpringApp」と入力しておけばいいでしょう。
Template――「
Simple Project」内にある「
Simple Spring Maven」を選択します。
Working sets――ここでは特に使わないのでチェックはOFFにしておきます。
これで「Finish」ボタンを押せば、プロジェクトが作成されます。ただし、この段階では、特にJavaのソースコードファイルは用意されていませんので、後で必要に応じてクラスを作成していくことになるでしょう。
●実行に必要な作業●1. パッケージエクスプローラーでプロジェクトのフォルダを選択し、
<Run>メニューの
<Run As>内から
<Maven Install>メニューを選びます。これでビルドが完了します。
2. アプリを実行するには、実行するアプリクラスのソースコードファイルを選択し、
<Run>メニューの
<Run As>内から
<Java Application>メニューを選びます。
――これで、STSを使ってプロジェクトを作り、それを実行するまでの作業が行えるようになります。Spring Frameworkを使った具体的なプログラミングは次から行っていくことにしましょう。