Javaからデータベースアクセスを行うには、いくつかのやり方が考えられます。一般的なJava技術を利用することを考えれば、「
JPA(Java Persistence API)」を利用するやり方があります。例えば、O/RマッパーであるHibernate APIを介してJPAを利用したデータベースアクセスは一般的にも受け入れやすいでしょう。
Play 2.0以前は、JPA + Hibernate APIという方式が標準的なModel作成の仕組みとして用意されていました。このやり方に馴染んでいる人も多いことでしょう。が、2.0以降、Playではこの一般的なやり方から、「
EBean」という新しいライブラリを利用したやり方に切り替わりました。
EBeanというのは、Ajaveというところが開発するO/Rマッパーなのです。Playには、この
EBeanが標準で組み込まれており、これを利用したModel作成が行えるようになっています。2.0以降でも、JPAベースでModelを作成することは可能ですが、基本は
EBeanなのです。(これにJPAを統合して利用することは可能です)
従って、データベースアクセスをするには、この
EBeanというものの使い方を覚える必要があります。といっても、そう難しいことはありません。
EBeanは、JPAなどでもお馴染みのアノテーションを利用したモデルクラス定義で簡単にテーブルにアクセスできるようになっています。
では、
EBeanを利用できる環境を整えましょう。
EBeanのライブラリ自体は、Playに標準で組み込まれていますし、これを利用したデータベースアクセスのためのドライバも主なデータベース用のものはすべて揃っています。従って別途なにかをインストールする必要はありません。
必要となるのは、設定情報の記述のみです。「
conf」フォルダ内にある「
application.conf」を開き、そこに使用するデータベースと
EBeanに関する設定を記述します。
db.default.driver=org.h2.Driver
db.default.url="jdbc:h2:mem:play"
ebean.default="models.*"
ドライバの設定は、
db.default.driverと
db.default.urlで行えます。ここでは、とりあえずH2エンジンを利用することにします。このあたりの設定は、Scala編で説明していますのでそちらを参照してください。
(
http://libro.tuyano.com/index3?id=1069003&page=2)
EBean利用に必要な設定は、最後の「
ebean.default」というもののみです。これは、
EBeanで使用するモデルクラスの指定で、
modelsパッケージ内のクラスを指定しておきます。これで、「
application」フォルダ内の「
models」内にモデルクラスを配置すれば、それが認識されるようになります。