●変数について変数は、値を保管しておくためのものです。C#では、すべての変数は、それがどういう種類の値を保管できるかという「
型(タイプ)」が決まっています。変数を作成する場合には、型を指定して宣言をします。一度宣言をした変数は、以後は変数名を指定するだけで利用できます。
型 変数名;
型 変数名 = 値;
例)
int n;
int m = 123;
string s;
string t = "hello";
●値の代入作成された変数は、
等号(=記号)を使って代入できます。等号は、右辺の値を左辺に代入する働きをするものです。
例) x = 10;
●変数の型についてC#には、さまざまな種類の値があり、それらを示す「
型(タイプ)」が決められています。以下に、C#で用意されている基本型についてまとめておきます。
sbyte――符号付き8ビット整数
byte――符号なし8ビット整数
short――符号付き16ビット整数
ushort――符号なし16ビット整数
int――符号付き32ビット整数
uint――符号なし32ビット整数
long――符号付き64ビット整数
ulong――符号なし64ビット整数
float――単精度実数
double――倍精度実数
decimal――10進数
bool――真偽値
enum――列挙型
char――文字(キャラクタ)
string――文字列(テキスト)
整数関係では「
符号付き」と「
符号なし」があります。これは要するに「マイナスの値を持てるかどうか」の違いです。
decimalは、内部的に整数計算を行うようになっている特殊な数で、一切の誤差を許さない金融関係などの計算に用いられるものです。また
enumはいくつかの項目から1つを選択するような値を定義するために用いる特別な型です。
int、
double、
bool、
char、
stringといった基本となる型がわかれば、簡単なプログラムを作るのに支障はないでしょう。それ以外のものは「そういうのがある」程度に今は考えておきましょう。
※値型と参照型(とポインタ型)ここであげた基本的な型は、(
string型を除く)すべて「
値型」と呼ばれるものです。これは変数にそのまま値が設定されている、というものです。
C#では、この他に「
参照型」というものもあります。これは「オブジェクト」という複雑な値を扱うためのもので、直接変数にオブジェクトが代入されているのではなく、(メモリ内のどこかにある)オブジェクトの置き場所に関する値が代入されます。また値型の値を参照型のように「置き場所」で扱えるようにする
ポインタ型というものもあります。
この
参照型(とポインタ型)については、オブジェクトというものについての説明をする際に改めて触れることになるでしょう。今は「基本的な値は普通に変数に値が入っているけど、オブジェクトというものはちょっと違うらしい」という程度に認識しておきましょう。