「
Python(パイソンと読みます)」は、スクリプト言語です。ということは、C言語とかJavaとかのような本格的な言語ではなく、PHPとかRubyといったものに近い言語、ということです。え、「PHPもRubyも実際に使ったことない」ですか? となると……。
つまり、スクリプト言語ということは「
インタープリタ」である、ということでもあります。インタープリタというのは、ソースコードを書いたテキストを1行ずつ読み込んではコンピュータが実行出来る命令に変換しながら動いている、ということですね。
ということは、
Pythonは「テキストファイルでソースコードを書けば、それが動く」ということになります。コンパイルとかプログラムのビルドとか、そういうややこしいことは一切なし。ただエディタで書くだけで動かせる、ということです。
そして、「動かすには
インタープリタが必要」ということでもあります。Cなどは、プログラムが実行出来る命令のかたまりにソースコードを変換してしまい、EXEファイルを作ります。このEXEファイルは、そのままダブルクリックして動かすことができますね。
Pythonは、そういうのはできません。
Pythonのプログラムを動かすには、
Pythonのソースコードを翻訳し実行するための「インタープリタ」が必要です。
この他、オブジェクト指向だとか動的型付け言語だとか特徴はいろいろありますけど、今はそういうのは一切覚える必要なし。「インタープリタ言語だからインタープリタをインストールしてテキストを書いて実行すれば動く」――これだけわかれば十分です。
まずは、この「
Pythonインタープリタ」の準備をしておきましょう。これは、
Pythonのサイトからダウンロードできます。以下のアドレスにアクセスしましょう。
http://www.python.org/download/releases/
注意したいのは、
Pythonのバージョンです。現在、最新版は
3.6になっています。
Pythonは、ver. 2からver. 3にアップグレードされる際、大幅な変更がなされました。このため、ver. 2で書かれたプログラムの多くはver. 3で動かなくなってしまいました。そこで、ver. 2を利用していた人向けに今もver. 2のアップデートが行われているのです。
これから新たに学ぶ人は、新しいver. 3を選べばいいでしょう。ここでは、ver. 3.6ベースで説明をしていきます。
■Pythonをインストールする
では、ダウンロードしたインストーラを起動してインストールを行いましょう。Windows版では、起動すると「Install Now」という表示が現れます。これをクリックするだけです。後は待っていればインストールが完了します。実に簡単!
なお、このとき、ウインドウの下に見える2つのチェックボックスは、両方共ONにしておいてください。これを忘れると、後でコマンドプロンプトからPythonコマンドが実行できなくなったりします。
Mac OS Xの場合 Mac OS Xの場合、事情がちょっと異なります。実をいえば、Mac OS Xには標準でPythonがインストールされているのです。これを利用するなら、インストールなどは不要です。
ただし! 標準でインストールされているのは、現在のところ、ver. 2.5というもので、ver. 3ではありません。今後のOSのバージョンアップで変わるかも知れませんが、今のところはver. 3を使いたければ別途インストールするしかありません。
Mac OS X版のインストーラは、Macの標準的なインストーラそのものですので、「大切な情報」「使用許諾契約」「インストール先」「インストールの種類」といったものを順に設定していきます。といっても、基本的にすべてデフォルトのまま進めていけば間違いありません。インストール先はデフォルトのアプリケーションフォルダ、インストールの種類は「標準インストール」のままインストールを行って下さい。