「
iphoneや
ipadのアプリを開発したい!」という人が最初にぶち当たる壁、それは「
Objective-C」でしょう。
Objective-C(おぶじぇくてぃぶしー)は、
Mac OS Xでも採用されているプログラミング言語で、iphoneなどのプラットフォーム(
iOSというもの)の開発でも同様に用いられています。iphoneのアプリを作ろうと思ったら、まずこの
Objective-Cを覚えないといけないのです。
ところが、このObjective-Cという言語、ビギナーがぱぱっと勉強して覚えるにはかなり敷居の高い言語です。この言語、「
C」というのがついていることからもわかるように「
C言語」の仲間です。「Cの
スーパーセット」というもので、つまりC言語にあれこれと機能を拡張して作られた言語なのですね。
このObjective-Cは「
オブジェクト指向」という考えが採用されていて、基本的な機能はすべて
フレームワークというソフトウェアとして提供されています。「
Foundation」という名前のフレームワークです。ここまでが「Objective-Cの機能」と考えてもいいでしょう。そして、これに加えて、それぞれのプラットフォーム用の機能を提供するフレームワークが用意されています。Mac OS Xの場合は「
AppKit」、iOSの場合は「
UIKit」という名前のフレームワークです。
ということは、もしあなたが「iphoneのアプリを作りたい!」と思ったら、そのためには以下のような事柄をすべてクリアしていかなければいけないということになります。
1.まず基本中の基本となる「
C言語」をマスターする。
2.このC言語をベースに拡張された「
Objective-C」という言語をマスターする。
3.このObjective-Cの基本機能を提供する「
Foundation」というフレームワークをマスターする。
4.iOSの基本的な機能を提供する「
UIKit」というフレームワークをマスターする(もし、Mac OS Xのアプリを作りたいなら、代りに「
AppKit」というフレームワークをマスターします)。
5.その他、アプリの公開やらなにやらの知識や手続きを理解して、アプリ公開!
……はい、読むだけで頭がくらくらしてしますね。でも、この長〜い道のりを歩いていかないと、iphoneのアプリは作れるようになりません。仕方なく、あなたは勉強を始めようとします。
■なぜ、Objective-Cで挫折するのか?
ちまたには、「これでiphoneのアプリが作れるようになる!」というような入門書の類いがたくさんあります。が、そうした本を読むと、おそらく最初の10ページぐらいで挫折してしまうでしょう。なぜなら、「入門」のはずなのに、既に最初の時点で書いてあることがわからないからです。
実は、「iphoneのプログラミングの入門書」というのは、多くの場合、「Objective-Cはわかっている」ものとして書かれています。仕方なくあなたは、今度はObjective-Cの入門書を手に入れて勉強を開始します。ところが、これまた最初の10ページほどで挫折してしまうでしょう。
実は、「Objective-Cの入門書」というのは、多くの場合、「C言語はわかっている」ものとして書かれています。だから、「プログラミングまったく未経験」のあなたは、もっと下から開始しないといけないのです。
つまり「そもそも、C言語ってどういうもの?」というところから始めないといけません。――そのための「超入門」というわけです。