では、実際にサンプルプロジェクトを作成して、コードを書いて動かしながらJPAの使い方について説明していくことにしましょう。
まずは、プロジェクトを作成しましょう。ここでは、ビルドツール「
Apache Maven」を使って、Webアプリケーションのプロジェクトを作成することにします。「Mavenって何?」という人は、まず以下のMaven入門の記事を読んで、Mavenの準備を整えておきましょう。
http://libro.tuyano.com/index2?id=5729201025974272
では、コマンドプロンプトまたはターミナルを起動し、cdで適当な場所に移動して下さい(とりあえず、cd Desktopでデスクトップに移動しておけばいいでしょう)。そして、以下のようにコマンドを実行します。
mvn archetype:generate -DarchetypeArtifactId=maven-archetype-webapp
これで、Webアプリケーションのプロジェクトが作成されます。実行したら、以下の情報を入力していきます。
groupId: : com.tuyano.libro
artifactId: : JavaeeApp
version: 1.0-SNAPSHOT(デフォルトのままでOK)
package: com.tuyano.libro(デフォルトのままでOK)
基本的に、最初の
groupIdと
artifactIdだけ入力すれば、後の2つはデフォルトのままでOKです。作成すると、「
JavaeeApp」フォルダが作られ、その中にアプリケーションのファイル類が作成されます。
本連載では、すべての説明は、この
JavaeeAppプロジェクトを使って行います。途中で、いちいち「こういうプロジェクトを用意して……」といった説明はしません。このプロジェクトを開き、ファイルを編集しながら読み進めて下さい。
■フォルダの構成
作成されたプロジェクトのフォルダ内には、既にいくつものファイルやフォルダが作成されています。ざっと整理すると以下のようになっています。
「JavaeeApp」フォルダ
┣「src」フォルダ
┃ ┗「main」フォルダ
┃ ┣「resources」フォルダ
┃ ┗「webapp」フォルダ
┃ ┣「WEB-INF」フォルダ
┃ ┃ ┗ web.xml
┃ ┗ index.jsp
┗ pom.xml
フォルダの構成がけっこう複雑そうですが、「
webapp」フォルダが実際にWebアプリとして公開されるフォルダだ、と考えていいでしょう。この中に、JSPやHTMLなどのファイルを用意していくわけです。
もう1つの「
resources」フォルダは、Webアプリのプログラムで必要となるリソースファイルを配置するものです。これは、実際にJPAを使うようになると利用します。