では、リストをクリックしたら、別のビューに表示する、といったナビゲーションを考えてみましょう。これには、まず「新たに表示するビュー」を用意しないといけませんね。
<ファイル>メニューから<新規ファイル>を選び、現れたダイアログで「iOS」の「
UIViewController subclass」を選びます(Xcode 4の場合は、iOSの「
Cocoa Touch」から同じ名前のものを選びます)。作成するクラスは「
UIViewControllerのサブクラスとしてください。また、「
with XIB for user interface」のチェックをONにして、nibファイルも作成しましょう。クラス名は「
OtherViewController」としておきます。
これで、「
OtherViewController.h」「
OtherViewController.m」「OtherViewController.xib」という3つのファイルが作成されました。これに、テキストを表示するラベルを追加しておくことにします。以下のように修正していきましょう。
◯nibファイルについて ここでは、
UILabelを1つだけ配置しておくことにします。表示するテキストは特に設定する必要はありません。作成後、この後で用意する「
msg」プロパティに
UILabelを関連付けておいてください。
◯.hファイルについて ここでは、
UILabelを保管するための「
msg」というプロパティを用意しておきます。作成後、nibファイルに配置した
UILabelと関連付けます。
◯.mファイルについて プロパティを追加したので、
@synthesize msg;を追記しておきます。
――ざっとこれで完成です。メイン画面から、リストをクリックしたら、このビューに切り替わるようにしようというわけです。
では、次に行うことは? これは「
ナビゲーションアイテム」の修正です。これは、ナビゲーション用の専用部品のことです。今回のメイン画面で、一番上にヘッダーのようなエリアがありますね? これがナビゲーションアイテムです。
これは、ただのヘッダーとは違います。必要に応じて前に戻るボタンを表示するなどの機能があらかじめ組み込み済になっているのです。では、設定を行いましょう。
MainWindow.xibを開き、nibファイルウインドウ(アイコンが並んでいるウインドウ)から「
Navigation Controller」というアイコンを選択し開いてください(円の上にナビゲーションボタンが表示されたアイコンです)。これを開くと、一番上にヘッダーが表示された、メイン画面が現れます。
この一番上のヘッダー部分をクリックして選択しましょう。これがナビゲーションアイテムです。選択したら、
Attributes Inspectorを開き、以下のように入力をします。
Title:MyNavApp
Back Button:back
Titleは、タイトルとして表示するテキストです。また
Back Buttonは、戻るボタンに表示するテキストです。このBack Buttonにテキストを設定すると、移動時に自動的に戻るボタンが現れるようになります。――さあ、これで新しいビューと、ナビゲーションアイテムの設定は終わりました。