Windows Phoneのアプリ開発には、Windows PhoneのOSやAPIなどを利用するプログラムを作成するための環境が必要となります。通常、こうした開発では、「
SDK」と呼ばれるものと、プログラムを作るための開発ツールが用意されます。SDKというのは特定の環境で動くプログラムを作るために必要なキットで、AndroidやiPhoneでも、まずこのSDKをインストールし、それから専用の開発ツールを組み込みます。
が、Windows Phoneの場合、開発は1つのソフトウェアにパッケージングされています。マイクロソフトの標準開発環境である「
Visual Studio 2010」です。これは有料のものと無料の
Express版がありますが、Windows Phoneの開発を行う場合には、「
Visual Studio 2010 Express for Windows Phone」という無料版Viusal Studioが用意されています。これを利用しましょう。
※Windows Phone 7.0環境の場合
・Visual Studio 2010 Express for Windows Phonehttp://www.microsoft.com/visualstudio/en-us/products/2010-editions/windows-phone-developer-toolsこのアドレスにアクセスし、インストーラをダウンロードしてインストールを行って下さい。これはWindows Phone開発に必要なソフトウェア類をまとめてインストールしてくれるもので、かなりインストールに時間はかかりますが、必要なものはこれ一本で全部揃えることができます。
ただし、これはWindows Phone 7に対応したものですので、現在の最新版である7.5(Mango)の開発は行えません。またその後のアップデートなどもありますから、インストール後、速やかに「
サービスパック」を追加インストールしましょう。
・Microsoft Visual Studio 2010 Service Pack 1http://www.microsoft.com/downloads/ja-jp/details.aspx?FamilyID=75568aa6-8107-475d-948a-ef22627e57a5これで基本的な開発環境は整いました。
※Windows Phone 7.5環境の場合
2011年8月現在、新しいバージョンである
Windows Phone SDK 7.1のベータ版が公開となっています。これは、一般にMangoとして知られているWindows Phone 7.5の開発に対応したSDKです。最初から7.5対応を考えるなら、最初からこちらをインストールしておくとよいでしょう。
・Windows Phone SDK 7.1 RChttp://www.microsoft.com/download/en/details.aspx?displaylang=en&id=27153これだけで、Windows Phone 7.5に対応したアプリ開発に必要なものをすべてまとめてインストールしてくれます。
※.netおよびSilverlightについてこれらのインストーラでは、Windows Phone開発に必要な
Silverlightと、それで用いられている
.netフレームワークもまとめてインストールされます。インストール時に、こうした細々としたソフトウェアのインストールを行うか設定することができますが、「開発ツールだけあればいい、他の余計なものはいらない!」とばかりにOFFにしてしまうと、開発ができなくなります。
別途に組み込んであれば別ですが、よくわからない人は、必ず「全部入り」でインストールをして下さい。いらないように思えるものもすべて入れておかないとうまく動きませんよ!