では、さっそくCakePHPを使ったWebアプリケーションを作ってみましょう。といっても、とても簡単です。
まずは、先ほど圧縮ファイルを展開して作った「cakephp-なんとか」といったフォルダ名を、適当に修正します。ここでは「cakesample」としておくことにしましょう。
フォルダ名を変更したら、Webサーバーの公開ディレクトリの中に、フォルダを入れます。Apache HTTPサーバー(XAMPP含む)を利用している場合は、
「htdocs」というフォルダの中です。
さあ、これでWebアプリケーションはできました。まだ何にもしてませんが……。では、サーバーを起動し、以下のアドレスにアクセスしてください。
http://localhost/cakesample/これで、CakePHPフレームワークのトップページが現れます。ここに、なにやらメッセージがいくつも表示されているはずです。このトップページは、現在のCakePHPの動作状況に関する情報を表示するようになっています。これで、現在、何か問題があるのかが一目でわかるようになっているわけです。
今は、ただフォルダをそのまま公開してるだけで何もしてませんから、注意の警告表示(黄色いメッセージ)があるはずですね。
1つは
「'Security.salt'」がどうとかというやつです。これは、個々のアプリを識別するために使っているランダムな値が、デフォルトのままなので変えなさい、という警告です。また1.3以降では、
「'Security.cipherSeed'」がどうとかいうのも出てきます。これもセキュリティ関係の数値がデフォルトのままだから変えなさい、という警告です。
もう1つは、
「database configuration file」がどうとかいうやつです。これは、データベースを利用するための設定ファイルがちゃんとできてないぞ、という警告です。
いずれも、いずれデータベースを使うときに用意すればいいものなので、今は気にしなくてOKです。基本的に、ここのメッセージは「赤」でない限りは無視しても大丈夫!と考えてください。
※動作がおかしかったら……環境によっては、スタイルシートが抜けたようなテキストだけの表示になるなど、動作がおかしいな?という人もいるかも知れません。これは、おそらくWebサーバーの設定が原因です。
一般に広く用いられている
Apache HTTP Serverの場合、
httpd.confという設定ファイルで設定を行っています。そして、CakePHPの各ディレクトリに「
.htaccess」というファイルを置いて、設定を上書きして動いています。
表示がおかしくて「どうもうまく動いてないな?」と思ったら、
Apache HTTP Serverの
httpd.confを開き、一番末尾に以下のリストのような設定を追記してみてください。