では、作成されたWebアプリケーションの構成を見てみましょう。インストールしたフォルダ(ここでは「helloexpress」フォルダ)内には、以下のようなファイルやフォルダが作られています。
・「bin」フォルダ実行するプログラムが保管されているところです。このフォルダ内には「
www」というファイルが1つだけあります。これがアプリケーションの実行スクリプトファイルになります。
・「node_modules」フォルダNode.jsで使うモジュール類(Expressなど各種のプログラムやそれに必要なファイル)がすべてここにまとめられています。ユーザーがこの中のファイルを操作することはまずありません。
・「public」フォルダこれは公開ファイルを設置するところです。というとわかりにくいですが、例えばイメージファイルやJavaScriptのライブラリ、スタイルシートファイルといったものをここにまとめます。ここに配置することで、Expressの中で利用できるようになります。
・「routes」フォルダここにまとめられているのは、それぞれのWebページでの処理を行うスクリプトファイル類です。Expressが生成するWebアプリケーションでは、スクリプト関係はメイン処理の部分と、個々のページの処理が別々のフォルダに分かれているのです。ここには、それぞれのページの処理が保管されています。
・「views」フォルダこれは前回、登場しましたね。ページのテンプレートファイルがまとめられています。画面表示のために必要なファイル類はすべてこの中に用意します。
・app.jsこれがメインプログラムとなるスクリプトファイルです。ただし、Node.jsでプログラムを実行する際には、このファイルは指定しません。先ほどの「
bin」フォルダ内にある
wwwから
app.jsが呼び出され実行されます。
・package.jsonこれも既に登場しました。Webアプリケーションのパッケージ情報を記述したファイルでしたね。
――ざっと全体の構成をまとめました。これをベースにWebアプリケーションを作成する場合には、「
app.jsでメインプログラムを修正する」「
routesに作成するページ用のスクリプトファイルを用意する」「
viewsに表示用のテンプレートファイルを用意する」といった流れで作っていけばいいことがわかるでしょう。
ちょっとわかりにくいのは、「bin」フォルダ内にある「
www」と、「
app.js」の違いでしょう。Express Application Generatorで生成されるプログラムは、アプリケーションの起動スクリプトと、メインスクリプトが分かれているのです。
wwwはプログラムを起動するためのスクリプトで、
app.jsがアプリケーションのメインプログラムになります。
流れがわかったら、コマンドプロンプトで「helloexpress」フォルダ内に移動し、以下のように実行して下さい。
node .\bin\www
これでサーバープログラムが実行されます。ブラウザから、
http://localhost:3000にアクセスすると、簡単なページが表示されます。Expressで自動生成されるWebアプリでは、デフォルトでポート番号
3000が指定されるので間違えないようにしてください。