アプリケーション固有のファイルというのは、どこに保管されているのでしょうか。これは、Windows 8を使っていればおそらく知っているでしょう。ホームディレクトリ内にある「
AppData」フォルダの中ですね。
この中には「
Local」「
LocalLow」「
Roaming」といったフォルダが用意されており、ローカル情報やローミングされたデータ等を整理し保管しています。アプリケーション固有の情報をファイルとして保管しておくには、これらのフォルダにファイルを作成し読み込むようにしておくことになります。
この「
AppData」内のフォルダを利用する場合、「勝手にフォルダを作って保存してはいけない」という点を理解しておきましょう。各フォルダの中に自動的にアプリケーションの領域が作成され、その中に必要なファイルが保存される仕組みになっています。その保管場所はシステムによって決定されるのです。
従って、勝手にファイルのパスなどを指定してファイルを書きだそうとしてはいけません。用意されている専用クラスを使ってフォルダを指定する必要があります。
●「Local」内のフォルダの取得StorageFolder 変数 = ApplicationData.Current.LocalFolder;
●「Roaming」内のフォルダの取得StorageFolder 変数 = ApplicationData.Current.RoamingFolder;
●テンポラリフォルダの取得StorageFolder 変数 = ApplicationData.Current.TemporaryFolder;
「
AppData」の「
Local」内に用意される、各アプリケーション用のフォルダというのは、
ApplicationDataの「
LocalFolder」というプロパティで取得することができます。通常はこれを利用します。
RoamingFolderは、ローミング(ネットワーク経由で取得されるデータ等)のデータを保存する場合に用いられるものです。また
TemporaryFolderは一時ファイル(使い終わったら削除されてもかまわないもの)の利用に使います。とりあえず、この3つを知っていれば十分でしょう。
これらで取得されるのは、
Windows.Storageパッケージの「
StorageFolder」というフォルダを扱うためのクラスのインスタンスです。このインスタンスから、読み書きするファイルを用意してデータの保存やロードを行うわけです。