では、作成されたプロジェクトがどうなっているか見てみましょう。「
samplecake」フォルダの中には、以下のようなフォルダ類がまとめられています。
bin――cakeコマンドなどの実行ファイルがまとめられています。
config――プロジェクトの設定ファイルが入っています。
logs――ログファイルが作成される場所です。
plugins――機能を追加するプラグインファイルを入れるところです。
src――ソースコードファイルが入っています。これがプログラムの本体部分です。
tests――ユニットテストのファイルが用意されます。
tmp――テンポラリファイル(一時作成されるファイル)の保存場所です。
vendor――ベンダーが提供するファイルなどを入れる場所です。
webroot――Webアプリケーションのフォルダです。ここにリソースファイル類を用意します。
これらの中でもっとも重要なのは「
src」フォルダでしょう。これが、PHPのソースコードファイルを作成するところになります。CakePHPのプログラムとなるPHPスクリプトファイルは、基本的にここに作成されます。
また「
webroot」も重要です。PHPのスクリプト以外にWebで利用するファイル(HTMLファイル、スタイルシート、JavaScriptのスクリプトファイル、イメージファイルなど)は、ここに用意しておきます。Webアプリケーションにアクセスすると、このフォルダの中にあるファイルがそのアプリケーション内のファイルとして扱われます。例えば、この中には「
css」フォルダがあり、その中に「
cake.css」というスタイルシートファイルがデフォルトで用意されています。これは、
http://localhost:8765/css/cake.cssでアクセスされるようになるわけです。
この他、「
config」ファイルも、プロジェクトの設定を行うのに利用します。ただ、アプリ作成時に利用する程度で、そんなに頻繁には使わないでしょう。
■「src」フォルダについて
では、「
src」フォルダの中を開いてみましょう。この中も、更に細かくフォルダ分けされていることがわかります。これらも、もちろんそれぞれ役割が分かれています。では簡単に整理しておきましょう。
Console――コンソールプログラム(コマンドプロンプトやターミナルから実行するプログラム)が入っています。
Controller――これは「
コントローラー」と呼ばれるプログラムが用意されます。全体を制御するためのプログラムです。
Model――これは、「
モデル」のためのフォルダです。データアクセスに関連するファイル類がまとめられます。
Shell――これはシェルプログラムです。Consoleと同様、コマンドラインから実行される類いのプログラムです。
Template――
テンプレートファイルです。画面表示関係のテンプレートがまとめられます。
View――「
ビュー」のためのフォルダです。画面表示に関するファイルが用意されます。
これらの中でも、重要なのが「
Controller」「
Model」「
Template」「
View」といったフォルダでしょう。これらのフォルダに必要なファイルを設置していくことが、CakePHPのプログラミングなのです。