■構文とインデントの関係
プログラミング言語では「値」と「計算」が基本、といいました。では、次に重要なのはなんでしょうか? いろいろ考えはありますが、おそらくはプログラムの「制御」でしょう。
ただ、命令を順番に実行するだけではごくごく限られた使い方しかできません。プログラムの状況に応じて「ここはこれを実行」「これを◯◯回繰り返して」というように、プログラムの流れを制御することで、より複雑なプログラムが作れるようになるのですから。
こうしたプログラムの動きについてあれこれと指示するために用意されているのが「構文」というものです。中でも、その流れを制御するために用意されたものを「制御構文」といいます。
Pythonの構文の記述法は、非常に独特です。それは「インデント」を使った方法なのです。インデントというのは、テキストの開始位置をタブや半角スペースで右に送ることです。
Pythonでは、さまざまな構文は、このインデントを使って記述します。例えば、ある構文で「こういう場合に、以下の処理を実行する」というようなことを記述するとしましょう。すると、その構文の中に用意する処理は、それまでよりも右にインデントして書かれます。そして、そのインデントの位置で書かれている間は、「その構文内の処理」と判断されるのです。
その構文を終わりにして元に戻るには、それまでの位置までインデントを戻すのです。――つまりPythonは「その文が、どの位置から書き始めているか」でどの構文内の処理かを認識するのです。
簡単なイメージとして、下のリストを見てください。こんな具合に、文の開始位置を少しずつずらすことで構文が記述されます。ということは、インデントのスペースの数を間違えたりすると、文法的なエラーになったりするわけです。
Pythonのインデントは、通常、タブではなく半角スペースが用いられます。標準的には半角スペース8文字ごとにずらしていくやり方が多いのですが、これは特に決められているわけではなく、4文字でも2文字でも認識して動きます。
ただ、あまり文字数が少ないと、文法の構成がわかりにくくなったり、インデントの書き間違いが増えたりしますし、文字数が多すぎるとどんどん文が右に移動してしまい見づらくなります。適度な幅を考えながら書くようにしましょう。
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※Pythonの構文の書き方
普通の文……
構文その1
構文1内の処理……
構文1内の処理……
構文その1の中にまた構文
そのまた中の処理……
そのまた中の処理……
構文1内の処理……
構文その2
構文2内の処理……
普通の文
普通の文
……略……
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