では、前回作成したプロジェクトのソースコードを見てみることにしましょう。比較的短いものでしたが、これは更に整理するとこんな感じになっていることがわかるでしょう。
#include <stdio.h>
int main (…略…) {
……ここにいろいろ書いてある……
return 0;
}
これが、C言語のソースコードの基本形です。これは一体どういうシロモノか? このソースコードのポイントを整理しておきましょう。
1. #incllude で必要なヘッダーファイルをロードするC言語では、言語そのものにはそんなにたくさんの機能は用意されていません。多くの機能は、外部のライブラリとして用意されていて、それを必要に応じてロードして利用するのです。これを行っているのが「
#import」という文です。
この
#importは、その後に書いた「
ヘッダーファイル」というものをロードする働きをします。ヘッダーファイルというのは、さまざまな機能の宣言を記述したもので、C言語ではこれを読み込んで、そこに書かれた機能を使えるようにします。(このヘッダーファイルは、
Objective-Cになっても登場します)
2. main関数に起動時の処理を書くその後に、
int main ……というのがありますね。これは「
main関数」というものです。C言語では、さまざまな機能はすべて「
関数」と呼ばれるものとして定義されます。この関数は、こんな具合に書きます。
返値 関数名 ( 引数 …… ) {
……ここに実行する処理を書く……
}
この関数では「
返値」「
関数名」「
引数」といったものがいろいろと出てきますが、とりあえずこれらは「忘れてください」。今のところは、「C言語のプログラムは、mainという関数に書く」ということだけ覚えておけば十分です。実際に使うようになったら改めて説明しますから。
この
main関数というのは、プログラムを実行すると最初に実行される関数です。これは、必ず「
int main (int argc, const char * argv[]) {……」というように書きます。プロジェクトを作ると自動的に作られますから、これは「デフォルトのまま、書き換えたりしないように注意して{から}までの間にいろいろやることを書く」と覚えておきましょう。
3. 必ず最後にreturnする!よく見ると、この
main関数では、最後の}記号の直前に「
return 0;」という文が書かれていますね。これは「ゼロの値を返す」という役割をはたすものです。とりあえず、今の段階では「
main関数では、最後に
return 0;する」とだけ覚えておいてください。これで、正常にプログラムが終了します。
4. 文はセミコロンで終わりになるmain関数の中には、実行する処理を順に書いていきます。C言語では、それぞれの文は、改行で終わり……ではないので注意が必要です。文の終わりは「
セミコロン」なのです。ほら、見てみると
printf〜という文の最後に「
;」という記号がありますね? これで、この文が終わりであることがわかるわけです。
5. // はコメント文main関数の中に「
// insert code here...」という文がありますね。これは「
コメント文」です。C言語では、
//で始まる文は、その分の終わり(改行するまで)をコメントとみなして、ビルド時にはすべて無視します。ですから、ソースコードの中に何かメモ書きしておきたいときは、この
//を使うとよいでしょう。