■gradle initコマンドとtypeの種類
では、Gradleプロジェクトを作成した「gradle init」コマンドについて説明しておきましょう。
これは、「init」というタスクを実行するものです。Gradleは、実行する処理は「タスク」と呼ばれます。gradleコマンドでは、このタスクを指定して実行するのです。
initタスクは、フォルダ内にプロジェクトのファイルやフォルダ類を生成し、フォルダを初期化します。これには、--typeというオプションが付けられます。このオプションにより、「どういう種類のプログラム作成用プロジェクトに初期化するか」を指定できるようになっています。このタイプは少しずつ増えており、2017年10月現在では以下のものが用意されています。
java-application
先ほど利用しましたね。Javaアプリケーションのプロジェクト作成のためのタイプです。デフォルトでApp.javaが用意されます。
java-library
Javaのライブラリプロジェクト作成のためのタイプです。単に、サンプルで用意されるソースコードファイルがアプリケーションのメインクラスになっていない、という程度の違いです。(あと、少しbuild.gradleも違う)
groovy-application
Groovyによるアプリケーション開発のためのプロジェクトです。Groovy開発の基本タイプといっていいでしょう。
groovy-library
Groovyによるライブラリ開発のためのプロジェクトです。基本的にはgroovy-applicationと同じでサンプルコードが違う程度です。
scala-library
これはJava仮想マシン上で動く言語「Scala」の開発用タイプです。Scalaでは、まだアプリケーションのタイプは用意されていないようです。
basic
基本のタイプです。これはすべてのタイプのベースとなるもので、「src」は用意されません。またビルドファイルにも具体的な処理などは記述されていません。--typeをつけず、ただgradle initと実行すると、このbasicタイプが選択されます。
Javaプログラマは、「java-application」「java-library」だけ知っていれば十分でしょう。どれも同じような名前でですから、簡単に覚えられそうですね。
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