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Gradleの準備をしよう (1/5)

■なぜ、Gradleなの?

Javaでは、比較的早くから「ビルドツール」によるプロジェクト管理が普及していました。Aache Antというビルドツールが登場したのは2000年。その後、更に強力なApache Mavenが登場し、これが現時点でも「Javaのビルドツールのデファクトスタンダード」ともいえる存在になっています。

こうしたツール類で「これがほぼ標準」といったものが定着すると、そう簡単に定番が変わることはないのですが、ビルドツールの世界ではその例外的な出来事が起こりつつあります。このMavenの牙城を切り崩しつつある強力なライバルが「Gradle」というソフトなのです。

Gradleは、Groovyという言語をベースにして作られたビルドツールです。「Groovy? Javaじゃないの?」と思ったかも知れませんね。それはYESでもありNOでもあります。

Groovyは、Java仮想マシン上で動作するスクリプト言語です。Javaとまったく同様にソースコードを記述しJava仮想マシン上で動かすのですが、Javaと異なりソースコードをコンパイルする必要がありません。Groovyはスクリプト言語であり、ソースコードをそのまま実行します。またJavaと互換性があり、JavaのクラスファイルをそのままGroovyのクラスとして使ったりできます。文法もJavaに非常に近く、Javaをより使いやすくした感じになっています。人によっては、「Groovyは、Javaの方言の一つである」と考える人もいるくらいです。

この「手軽に使えるJava」ともいえるGroovyを使ってビルド処理を記述し実行するのが、Gradleなのです。

既にMavenを利用している人ならば感じることでしょうが、MavenはXMLベースでビルド処理を記述します。簡単な内容ならいいのですが、複雑な内容を記述するとなると、XMLベースによる記述はかなりわかりにくくなります。Javaプログラマなのに、ビルドの管理だけは別の言語を使わないといけない、というのはなんだか納得できない感じもしますね。

Gradleならば、Javaとほとんど変わらないコードを書いてビルド処理を管理できます。このほうが、Javaプログラマとしては圧倒的に受け入れやすいかもしれませんね。




(by. SYODA-Tuyano.)

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