ローカル環境での開発準備は整いましたが、番外編として「
クラウド環境での開発」についても触れておきましょう。クラウド環境での開発というのは、まぁぶっちゃけてしまえば「そういうサービスのWebサイトにアクセスして開発する」というものです。つまり、Webブラウザさえあればいつでもどこでも開発ができるわけですね。
オンラインで開発ができるサービスは一般に「
オンラインIDE」と呼ばれたりします。これは、実は探すと意外に沢山あります。が、「Railsの開発」「Herokuの利用」、更には「タダで使える」という条件をみたすものはそれほどありません。以下に2つあげておきましょう。
●cloud9http://c9.io/オンラインIDEの中では比較的メジャーなものですね。Ruby、Python、PHPなど主なサーバーサイドスクリプト言語に対応しており、幅広いWebアプリ開発が行えます。非常に強力なサービスですが、「HerokuでRailsアプリを作る」ということを考えると、実はちょっと弱いところがあります。Railsアプリの作成や、Rails特有のコマンド操作(rails/rakuといったコマンドを実行して操作をすること)に対応しておらず、簡単にRailsアプリを作ることができません。Herokuには対応しているのですが、Railsアプリを作るということは考えていないようです。
●Codenvy(eXo cloud IDE)https://codenvy.com/(旧
http://www.cloud-ide.com/)
cloud9に比べると知名度は若干落ちると思いますが、これはかなりオススメのサービスです。
(以前は「eXo cloud IDE」でしたが、現在は「codenvy」に変わっています。が、中身は全く同じものです)標準でRailsアプリ作成のプロジェクトが用意されており、もちろん
Herokuの利用も可能になっています。またRails開発では各種のコマンドを実行して作業をするのですが、それらも主なものはメニューとして用意されており、メニューを選ぶだけで処理が実行されるようになっています。
もちろん、これは完璧ではなくて、ファイルを自動生成する機能などはまだ用意されておらず、手作業で作らないといけないなど、やや面倒な面はあります。が、オンラインでRailsアプリを作成し、ブラウザ上で編集してその場でHerokuにデプロイできるというのは、実際やってみると感動的です。なにしろ、パソコンにRubyもRailsも一切インストールしてないのに、Rails開発ができるのですから。
――「HerokuでRails開発をする」という点のみで判断するなら、「
codenvy」が現時点で最適でしょう。
Herokuと同様に、メールアドレスでサインアップし、誰でも無料で使えるようになります。
興味ある人は、アカウントだけでも作成しておきましょう。
Aptana Studioでなく、
codenvyでRails開発に挑戦してみても面白いですよ。