では、簡単なサンプルとして、「メモデータ」を保管するアプリを前提に説明をしていくことにしましょう。まずは、使用するデータベースの基本的な設計を考えます。まず、データベースの構造を頭に入れておきましょう。
・データベースデータベースというのは、その中にデータが適当に入れてあるわけではありません。データベースプログラムでは、それぞれのデータベースが名前で管理されており、使用するデータベースに接続して使うようになっています。
・テーブル各データベースには「
テーブル」と呼ばれるものが用意されます。これは、保管するデータの名前や値の種類などをひとまとめにしたものです。データベースでは、保管するデータは決まった形式で統一しておく必要があります。
例えば今回のメモなら「全データに割り振るID番号と、タイトルと、メモの内容」といったものを用意するとしましょう。となると、「ID」「タイトル」「メモ」という3つの項目からなるテーブルを作成し、このテーブルにデータを保管していくことになります。
・レコード(行)テーブルに保管されるデータは「レコード」と呼ばれます。あるいは、表計算のスプレッドシートのように「
行(Row)」と呼ばれたりもします。それぞれのレコードには、テーブルで定義された各項目の値が保管されます(これらは「
フィールド」とか、「
列(Column)」といいます)。
――データベースを使うということは、まずデータベースを用意し、そこにテーブルを作成し、その中にレコードを保管する、という形になることがこれでよくわかったことでしょう。
■今回作るテーブルについて
では、今回作成するテーブルについて整理しておきましょう。今回はメモを保管するテーブルを用意します。これには以下のようなフィールドを用意します。
ID――各レコードに割り振られるID番号です。これを使ってレコードを探したりします。
TITLE――メモのタイトルを記入するものです。
MEMO――メモの内容を保管するためのものです。
なお、SQLで実行する命令では、大文字と小文字は区別されません。ですから、IDはidでも同じです。この点は、あらかじめ頭に入れておいてください。