プログラムというのは、ただ命令を順番にずらずら実行しておしまい、というわけではありません。必要に応じて異なる処理を実行したり、決まった処理を必要なだけ繰り返したり、というように、実行する処理を必要に応じて制御するための仕組みが必要になります。これを実現するために用意されているのが「
制御構文」です。
制御構文は大きく「
条件分岐」と「
繰り返し」に分かれています。順に説明をしていきましょう。まずは条件分岐からです。
条件分岐は、文字通り「条件によって処理を分岐する」ためのものです。この条件分岐の最も基本となる構文は「
if」というものです。これは以下のような形で記述します。
if 条件 then
……正しいとき実行する処理……
else
……正しくないとき実行する処理……
end
ここでは、条件が正しい時と正しくない時で異なる処理を実行するケースの書き方を挙げておきますが、「正しいときだけ何かを実行する」というような場合には、
elseとその後の処理部分は省略して構いません。(つまり、
thenの次にある処理のすぐ後ろにendがきます)
構文の書き方自体はそれほど難しくはありません。問題は、「条件」でしょう。条件というのは、一体どういうものなのか?
これは、「
真偽値で表すことができるもの」です。この条件のところに書かれているものが真偽値の「
true」という値であれば
then以降を実行し、「
false」という値であれば
else以降を実行するようになっています。
●比較演算子について
といっても、「真偽値で表すことのできるもの」といわれてもピンと来ないことでしょう。とりあえずは「
比較演算子」というものを覚えておきましょう。これは2つの値を比較するためのものです。ざっと以下のようなものがあります。
A == B AとBは等しい
A != B AとBは等しくない
A < B AはBより小さい
A <= B AはBと等しいか小さい
A > B AはBより大きい
A >= B AはBと等しいか大きい
ここでは例としてAとBの2つの値を比較する形で書いてあります。こんな具合にして式を書くと、その式が成立するならば
true、しないならば
falseの値が得られます。例えば「A == B」という式の場合、AとBが同じ値なら
true、そうでないなら
falseになるわけです。
では、簡単なサンプルを下にあげておきましょう。変数AとBの値をいろいろと変更して動作を確かめてみましょう。