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初心者のためのC#プログラミング入門

グラフィックの描画 (5/5)

作成:2013-09-07 11:15
更新:2013-09-07 11:15

■Point、Size、Rectangleについて

描画関係のメソッドを整理した時に、その引数として「Point」とか「Rectangle」とかいったものが使われていたことに気づいたでしょう。これらは、位置や領域を値として扱う際に用いられる構造体です。この他、描画関係では「Size」という大きさを示すものもよく使われます。これらは描画関係では特に多用されますので、最後にこれらの構造体について簡単にまとめておきましょう。


●「Point」構造体
Pointは、位置を扱うための構造体です。これはいくつかコンストラクタが用意されていますが、基本は以下の2つになります。位置を数値で指定する他、Sizeから変換することもできるようになっています。
new Point( 横位置 , 縦位置 );
new Point(《Size》);

・プロパティ
X――横位置を示す値
Y――縦位置を示す値


●「Size」構造体
Sizeは、大きさ(縦横の幅の情報)を扱うためのものです。インスタンス作成はPointと同様に、縦横の幅を数値で指定する方法と、Pointから変換する方法が用意されています。
new Size( 横幅 , 高さ );
new Size(《Point》);

・プロパティ
Width――横幅を示す値
Height――高さを示す値


●「Rectangle」構造体
領域を扱うためのものです。要するに、位置と大きさの情報(PointSize)をまとめて扱えるようにしたものです。コンストラクタは、位置と大きさ4つの数値を指定するものの他、PointSizeを指定するものが用意されています。

なおプロパティにはX, Y, Width, Heightといったものの他に、領域の上下左右の端の位置を示すものが用意されています。X, YLeft, Topは実質同じものです。
new Rectangle( 横位置 , 縦位置 , 横幅 , 高さ );
new Rectangle(《Point》,《Size》);

・プロパティ
X――横位置を示す値
Y――縦位置を示す値
Width――横幅を示す値
Height――高さを示す値
Left――領域の左端を示す値
Top――領域の上端を示す値
Right――領域の右端を示す値
Bottom――領域の下端を示す値


●「F」構造体について
これらの構造体には、実はそれぞれ2つのものが用意されています。「Point」ならば「PointF」、「Size」には「SizeF」、「Rectangle」なら「RectangleF」といったものがそれぞれ用意されているのです。

この最後にFがつくものは「実数値によって値を指定する構造体」です。Fがついていないものは整数値で値を指定するものです。整数用と実数用の2種類がそれぞれ用意されているのです。

先ほど描画用のメソッドで、Pointなどを引数で使うものを紹介しましたが、これらも実はPointPointFのそれぞれを利用するものが用意されています。実際に利用する上で、「このメソッドは整数用だけで実数用は使えない」ということはまずないのでご安心を。

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