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初心者のためのTypeScript入門

値と変数の基本 (4/5)

作成:2016-04-16 09:02
更新:2016-04-16 09:02

■タプルについて

複数の値をセットにして扱いたい場合、JavaScriptでは配列しかありませんでしたが、TypeScriptでは新しい便利な値が用意されました。それは「タプル(Tuple)」です。

タプルは、いくつかのタイプの値のセットを定義したものです。――例えば、簡単な個人情報を値として保管することを考えてみましょう。名前、メールアドレス、年齢といったものを一つにまとめたい場合、どうするのがいいでしょうか。

配列は、同じタイプの値をまとめるのでそのままでは使えません。タイプを指定しなければOKですが、予定していた以外の値が混じってしまう可能性もあります。常に「テキスト、テキスト、数字」という組み合わせで3つの値だけが保管されるようにできないでしょうか。

こんな時に登場するのが、タプルです。タプルは、複数の値のタイプをセットにして宣言します。
let data : [string, string, number];

例えば、こんな具合に記述すると、変数dataには「テキスト、テキスト、数字」という値のセットだけしか保管できなくなります。値の代入は、配列の形で記述してやります。例えばこんな具合です。
data = ['taro', 'taro@yamada', 35];

この変数dataから値を取り出す場合も、配列と同様に扱います。例えば、メールアドレスの値を操作したければ、こんな具合に行えます。
let mail:string = data[1];
data[1] = 'hanako@flower';

タプルは、要するに「要素の数と保管する値のタイプが固定された配列」と考えるとよいでしょう。決まった型式のデータを用意したい場合に役立ちますね。

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