Pythonは、普通はスクリプトファイル（スクリプト＝Pythonのソースコードを書いたテキストファイル）を作成して、これをPythonコマンドで実行します。この方法についても説明しておきましょう。

まず、スクリプトファイルを作成します。これは、ただのテキストファイルなので、テキストエディタであればどんなものでも作成できます。もし、「手頃なエディタを持っていない」というなら、IDLEを使いましょう。これは、実はPython専用のエディタとしても使えるのです。

IDLEのウインドウにあるメニューから、＜File＞内の＜New File＞メニューを選ぶと、新しいウインドウが開かれます。これは、IDLEのインタラクティブシェルのウインドウとは違う、ただのテキストエディタウインドウです。ここにそのままPythonのスクリプトを書いて編集できます。では、以下のスクリプトを書いてみましょう。

for n in range(10): 
    print("Hello Python!") 

記述したら、＜File＞メニューの＜save＞を選んでファイルを保存します。ファイル名は、「myscript.py」としておきました。保存場所は、わかりやすいようにデスクトップあたりにしておくとよいでしょう。
  
保存したら、スクリプトを編集しているウインドウの＜Run＞メニューから、＜Run Module＞を選んで下さい。エディタウインドウで開いているmyscript.pyをその場で実行し、インタラクティブシェルのウインドウに結果を出力します。

実行すると、「Hello Python!」というテキストが10行出力されます。これがスクリプトの実行結果です。
  

Pythonのプログラムは、通常はコマンドプロンプトやターミナルからコマンドを使ってスクリプトを実行します。では、これもやってみましょう。コマンドプロンプト（Windows）またはターミナル（Mac OS X）を起動してください。

cd Desktop 

このように実行してスクリプトファイルを保存したデスクトップにカレントディレクトリを移動します。そして、以下のようにコマンドを実行します。

・Windowsの場合（以下のどちらでも可） 
py myscript.py 
python myscript.py 

・Mac OS Xの場合 
python3 myscript.py 

Windowsの場合、「python」というコマンドになります。これは省略して「py」だけでも実行できます。

Mac OS Xの場合、「python」コマンドだとOSに最初からインストールされているPython 2.5が起動します。新たにインストールした方は「python3」と実行します。

Mac OS Xの場合
Mac OS Xの場合、そのまま実行しようとするとpython3コマンドが使えないでしょう。これは、シェルにPythonのパスが追加されていないためです。これは、あらかじめ用意されているコマンドプログラムで実行できます。

「アプリケーション」フォルダにインストールされているPythonのフォルダ（「Python 3.6」のような名前になっています）の中に、「Update Shell Profile.command」というファイルがあるので、これをダブルクリックして実行して下さい。これでPython3コマンドが使えるようになるはずです。

for n in range(10): 
    print("Hello Python!")