次に重要なのは「java.util」パッケージでしょう。これはパッケージ名から想像がつくように、各種のユーティリティとなるクラスがまとめられています。

◯コレクション関係
特に重要なのは、コレクションと呼ばれるクラスでしょう。コレクションは、多数のオブジェクト（インスタンス）を管理するためのものです。要するに、「高機能な配列」のようなものです。これには「Vector」という昔からあるクラスの他、以下のようなものがあります。

「List」――Listは、多数のオブジェクトを順序付けして管理するものです。配列と同じような感覚で使えます。一般的には「ArrayList」と呼ばれるものが用いられます。

「Map」――Mapは、番号ではなく「キー」と呼ばれる名前をつけてオブジェクトを管理するものです。一般に「連想配列」と呼ばれたりします。これは「HashMap」というクラスが用いられます。

「Set」――これは「集合」を扱うためのものです。Listなどと同様に値をたくさんおさめることができますが、順番付けはされません。また、同じオブジェクトを複数収めることはできません。これは「HashSet」というクラスが用いられます。

◯日時関係
次に重要なのは、日時に関するクラスでしょう。日時の値を示す「Date」と、そしてカレンダーを扱うための「Calendar」クラス、グレゴリオ暦のカレンダークラス「GregorianCalendar」などがあります。CalendarとDateは、日時を扱うときの基本中の基本と言えます。


――とりあえず、この２つの機能について使えるようになることを考えましょう。コレクション関係はまず「ArrayList」あたりから使い方を覚えていくとよいでしょう。

下に、ArrayListとCalendar/Dateの簡単な利用例をあげておきました。この３つのクラスの使い方をまずしっかり理解するだけでも、ずいぶんといろんなことに応用できるようになるはずですよ。

※ArrayListの利用例

import java.util.ArrayList;

public class Sample {
	
	public static void main(String[] args){
		ArrayList list = new ArrayList();
		list.add("Hello");
		list.add("Welcome");
		list.add("Bye");
		for (int i = 0;i < list.size();i++)
			System.out.println(list.get(i));
	}

}


※日時の利用例

import java.util.*;

public class Sample {
	
	public static void main(String[] args){
		Calendar cal = Calendar.getInstance();
		Date date = cal.getTime();
		System.out.println(date);
	}

}