では、さっそくiOSのアプリ作成を行ってみましょう。Xcodeを起動して、＜ファイル＞メニューから＜新規プロジェクト＞を選びましょう。または、起動時に「Welcome to Xcode」というウインドウが表示されますので、ここから「新規Xcodeプロジェクトを作成(New Project...)」を選択してもOKです。

新規プロジェクトのテンプレートを選択するウインドウが現れます。ここで、左側の一覧から「iOS」のすぐ下の「Application」を選択してください。――右側にアプリの種類を示すアイコンがずらっと現れましたか？　ここで、どういうスタイルのアプリを作るかを選びます。

これらのプロジェクトの違いは、「用意されているGUI部品の違い」です。つまり、最初にどういう部品が用意された状態でプロジェクトが作られるか、ということですね。各プロジェクトの違いを整理するとこんな具合になります。

Navigation-Based Application――ナビゲーション・アプリ。ナビゲーションボタンで各画面を行き来するタイプ
OpenGLESApplication――OpenGL ES・アプリ。OpenGL ESという高速描画のライブラリを使うためのもの
TabBarApplication――タブバー・アプリ。タブで画面を切り替えるタイプ
UtilityApplication――ユーティリティ・アプリ。メインとサブの画面から構成される
View-Based Application――ビュー・アプリ。何も部品がない状態のアプリ
Window-BasedApplication――ウインドウ・アプリ。真っ白

もっともシンプルなGUI部品が用意されているのは「View-Based Application」になります。とりあえず、一からアプリを作っていくなら、これを選択しておきましょう。これは、画面全体にベースとなる部品が配置されているだけのアプリなので、あれこれ自分なりにカスタマイズしていくのに最適なのです。

・Xcode 3.2の場合
このアイコンを選ぶと、Xcode 3.2では、その下にある「Product」ポップアップメニューで、作成するプログラムの種類を選ぶようになります。ここでは「iphone」を選んでおきましょう。

ここまで設定を選択できたら、「選択」ボタンをクリックしてください。名前を入力するシートがにゅるっと出てくるので、プロジェクト名を入力しましょう。ここでは、サンプルとして「MyIApp」としておきました。プロジェクト名自体は何でもいいんですが、プロジェクト名を元に自動的にクラスが生成されるので、最初の文字だけ大文字の名前をつけておいたほうがいいでしょう（クラス名は、最初が大文字になるのが一般的なマナーなので）。

・Xcode 4の場合
Xcode 4の場合、「View-Based Application」のアイコンを選択したら「Next」ボタンで次に進みます。ここで、プロジェクト名、開発者ID（要するに識別するための名前）、そしてデバイスファミリー（iphoneかipadか）を設定します。テストユニットを作成するためのチェックボックスも用意されています。

プロジェクト名にはMyIAppと入力し、開発者IDにはそれぞれの開発者の識別IDを記入します（ここでは、jp.tuyanoとしました）。デバイスファミリーに「iphone」を選び、テストユニットのチェックはOFFのままにして作成をしました。