さあ、残りは「MyIAppViewController.m」（または、◯◯ViewController.m）のソースコードの作成です。下のリスト欄に掲載しておきますので、このように記述をしてください。

ここでは、いくつかのポイントがあります。まず、プロパティの記述部分を見てください。以下のようになっていますね。

@dynamic label1;
@dynamic field1;

プロパティは、@dynamicというコンパイラディレクティブをつけて記述します。これは、実行時に動的にアクセサが生成される場合に使うものです。GUIコンポーネントを接続するプロパティは、静的にアクセサを用意することができませんので、必ず@dynamicを指定しておきます。

続いて、メソッドの実装を見てみましょう。ここでは３行の割と簡単な文が記述されていますね。それぞれの働きをざっと整理しましょう。

id str = [field1 text];

textはUITextFieldに記述されているテキストをNSStringとして取得するものです。これで書かれたテキストを変数に取り出します。

id msg = [NSString stringWithFormat:@"Hello, %@!!",str];

NSStringのstringWithFormat:を使い、"Hello, ◯◯!!"というテキストを生成します。

[label1 setText:msg];

最後に、UILabelの表示テキストに変数を設定します。setText:は、引数のNSStringを表示テキストに設定するものです。

とても簡単ですが、これで入力されたテキストを使ってLabelに表示する、簡単なサンプルが出来ました。実際に「ビルドと実行」ボタンを使って、エミュレータで動作を確認してみましょう。ちゃんとボタンをクリックすると、テキストが変わるでしょう？

※MyIAppController.m

#import "MyIAppViewController.h"

@implementation MyIAppViewController

@dynamic label1;
@dynamic field1;

- (IBAction)btn1Action:(id)sender {
	id str = [field1 text];
	id msg = [NSString stringWithFormat:@"Hello, %@!!",str];
	[label1 setText:msg];
}

……中略……

@end