サーブレットとJSP/HTMLのやりとり (5/5)
作成:2012-06-02 14:56
更新:2012-06-02 14:56
更新:2012-06-02 14:56
■アプリケーションに値を保管する
HttpServletRequestとHttpSessionは、利用できる範囲(スコープといいます)が違います。HttpServletRequestは現在のリクエストがある間だけ存在し、HttpSessionはセッションが接続されている間、常に存在し続けます。この2つを使い分けることで、「どの範囲で値を保管し続けるか」を考えてデータ保持ができるわけです。
実は、この他にももう1つ、値を保管できるものがあります。それは「ServletContext」というものです。これは、このWebアプリケーションそのものを管理するクラスです。ここに保管された値は、このWebアプリケーションがある間、ずっと保管され続けます。
更に重要なのは、「これ一個だけしかない」という点です。HttpServletRequestやHttpSessionといったものは、アクセスしてくるクライアントごとに用意されます。つまり同時に複数の人がアクセスしたとしても、それぞれに異なるオブジェクトが用意され、それぞれ別々に値が保管されるわけです。
ところがServletContextはWebアプリケーションに1つしか存在しません。ということは、誰がアクセスしてもすべて同じインスタンスにアクセスするわけです。ということは、そこに保管された値は、誰がアクセスしても同じものが取り出されることになります。
これを利用すれば、「みんなが共有できるデータ」を簡単に持つことができます。実際にやってみましょう。
下のリスト欄に掲載したサンプルは、送信されたメッセージをArrayListで保管するものです。あちこちのPCからアクセスして投稿してみましょう。みんなが投稿したものがすべて保管され、全員のブラウザに同じデータが表示されることがわかるでしょう。
ServletContextは、サーブレットではthisに用意されているメソッドを呼び出して取得します。
このServletContextにも、やはり「setAttribute」「getAttribute」といったメソッドが用意されており、値の保管や取得が行えます。使い方はHttpServletRequestなどと全く同じです。
この「HttpServletRequest」「HttpSession」「ServletContext」の3つのクラスを使い分けることで、さまざまな形で値を保管できるようになります。サーブレットやJSPから必要に応じて値をやり取りする際、これらは非常に重要です。この3つはセットで覚えておくようにしましょう。
実は、この他にももう1つ、値を保管できるものがあります。それは「ServletContext」というものです。これは、このWebアプリケーションそのものを管理するクラスです。ここに保管された値は、このWebアプリケーションがある間、ずっと保管され続けます。
更に重要なのは、「これ一個だけしかない」という点です。HttpServletRequestやHttpSessionといったものは、アクセスしてくるクライアントごとに用意されます。つまり同時に複数の人がアクセスしたとしても、それぞれに異なるオブジェクトが用意され、それぞれ別々に値が保管されるわけです。
ところがServletContextはWebアプリケーションに1つしか存在しません。ということは、誰がアクセスしてもすべて同じインスタンスにアクセスするわけです。ということは、そこに保管された値は、誰がアクセスしても同じものが取り出されることになります。
これを利用すれば、「みんなが共有できるデータ」を簡単に持つことができます。実際にやってみましょう。
下のリスト欄に掲載したサンプルは、送信されたメッセージをArrayListで保管するものです。あちこちのPCからアクセスして投稿してみましょう。みんなが投稿したものがすべて保管され、全員のブラウザに同じデータが表示されることがわかるでしょう。
ServletContextは、サーブレットではthisに用意されているメソッドを呼び出して取得します。
ServletContext application = this.getServletContext();JSPでは、もっと簡単です。「application」という暗黙オブジェクトとして用意されているので、それをそのまま使えばOKです。
このServletContextにも、やはり「setAttribute」「getAttribute」といったメソッドが用意されており、値の保管や取得が行えます。使い方はHttpServletRequestなどと全く同じです。
この「HttpServletRequest」「HttpSession」「ServletContext」の3つのクラスを使い分けることで、さまざまな形で値を保管できるようになります。サーブレットやJSPから必要に応じて値をやり取りする際、これらは非常に重要です。この3つはセットで覚えておくようにしましょう。
(by. SYODA-Tuyano.)
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●プログラム・リスト●
※helo.jsp <%@ page language="java" contentType="text/html; charset=utf-8" pageEncoding="utf-8"%> <%@ page import="java.util.ArrayList" %> <!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/loose.dtd"> <html> <head> <meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=utf-8"> <title>Sample jsp</title> <style> h1{ font-size: 16pt; background: #AAFFAA; padding: 5px; } table tr td { background: #DDFFDD; padding: 2px; } </style> </head> <body> <h1>Hello App Engine!</h1> <hr> <p id="msg">※メッセージ:</p> <form method="post" action="/mygaeapp"> <table> <tr> <td>入力</td> <td><input type="text" id="input" name="text1"></td> </tr> <tr> <td></td> <td> <input type="submit" value="送信する"> </td> </tr> </table> </form> <hr> <table> <% ArrayList<String> datas = (ArrayList<String>)application.getAttribute("datas"); if (datas != null){ for(String str : datas){ out.println("<tr><td>" + str + "</td></tr>"); } } %> </table> </body> </html> ※MyGaeAppServlet.java package com.tuyano.libro.mygaeapp; import java.io.*; import java.util.ArrayList; import javax.servlet.ServletContext; import javax.servlet.http.*; @SuppressWarnings("serial") public class MyGaeAppServlet extends HttpServlet { public void doGet(HttpServletRequest request, HttpServletResponse response) throws IOException { response.setContentType("text/plain"); request.setCharacterEncoding("utf8"); response.setCharacterEncoding("utf8"); PrintWriter out = response.getWriter(); out.println("Hello, world!"); } public void doPost(HttpServletRequest request, HttpServletResponse response) throws IOException { response.setContentType("text/html"); request.setCharacterEncoding("utf8"); response.setCharacterEncoding("utf8"); String param = request.getParameter("text1"); ServletContext application = this.getServletContext(); ArrayList<String> datas = (ArrayList<String>)application.getAttribute("datas"); if (datas == null){ datas = new ArrayList<String>(); } datas.add(param); application.setAttribute("datas", datas); response.sendRedirect("/helo.jsp"); } }
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