CRUDの基本をマスターする (3/5)
作成:2015-08-01 08:41
更新:2015-08-01 08:41
更新:2015-08-01 08:41
■エンティティの更新
続いて、エンティティの更新です。既にデータベースに保存されているデータを更新する場合は、そのデータのエンティティを取得し、その値を書き換えて保存し直す、といった作業をしないといけません。
下のリスト欄に、簡単なサンプルを挙げておきました。実行すると、4つのダミーデータの内、2つの内容を書き換えて出力しています。
更新処理は、updateEntityというメソッドにまとめています。これは、値を書き換えるデータのID番号を引数に渡すようになっています。
では、処理の流れを見てみましょう。まず、EntityManagerインスタンスを取得しておき、それを使って処理を行っています。
先に、一覧リストを取得するときは、後の処理なども考えると面倒でしたが、このようにEntityManagerのメソッドを使えば、IDを指定するだけでそのエンティティを取得できます。――もっとも、「IDもわからない」という状態ではこれは使えませんが。
後は、取得したエンティティのメソッドを呼び出して内容を更新します。
後は、EntityManagerをflushし、EntityTransactionをcommitすれば作業終了です。更新は、新規作成と違い、「findで特定IDのエンティティを取得する」「mergeで更新する」といった処理をしないといけません。
下のリスト欄に、簡単なサンプルを挙げておきました。実行すると、4つのダミーデータの内、2つの内容を書き換えて出力しています。
更新処理は、updateEntityというメソッドにまとめています。これは、値を書き換えるデータのID番号を引数に渡すようになっています。
では、処理の流れを見てみましょう。まず、EntityManagerインスタンスを取得しておき、それを使って処理を行っています。
SampleEntity entity = manager.find(SampleEntity.class, id);
SampleEntityインスタンスを取得しています。これはnewで新たに作るのではなく、EntityMangerの「find」メソッドを呼び出します。findは、特定のIDのエンティティを取り出すためのものです。これは引数にエンティティクラスのclass値と、取り出すエンティティのID値をそれぞれ指定します。先に、一覧リストを取得するときは、後の処理なども考えると面倒でしたが、このようにEntityManagerのメソッドを使えば、IDを指定するだけでそのエンティティを取得できます。――もっとも、「IDもわからない」という状態ではこれは使えませんが。
後は、取得したエンティティのメソッドを呼び出して内容を更新します。
entity.setName("**update name**");編集が終わったら、新規作成と同様にトランザクションを使って更新処理をします。これは、基本的には新規作成と同じような流れになっていますが、更新を行う部分だけが違っています。
entity.setMail("**update@mail**");
EntityTransaction transaction = manager.getTransaction();既に保存されているエンティティの更新は、「merge」というメソッドを使って行います。引数に更新するエンティティクラスのインスタンスを指定すると、そのエンティティの値を最新の状態に更新します。
transaction.begin();
manager.merge(entity);
manager.flush();
transaction.commit();
後は、EntityManagerをflushし、EntityTransactionをcommitすれば作業終了です。更新は、新規作成と違い、「findで特定IDのエンティティを取得する」「mergeで更新する」といった処理をしないといけません。
(by. SYODA-Tuyano.)
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●プログラム・リスト●
package com.tuyano.libro.db; import java.util.List; import javax.persistence.EntityManager; import javax.persistence.EntityManagerFactory; import javax.persistence.EntityTransaction; import javax.persistence.Query; import org.springframework.context.ApplicationContext; import org.springframework.context.annotation.AnnotationConfigApplicationContext; public class App { private static EntityManager manager; public static void main(String[] args) { ApplicationContext app = new AnnotationConfigApplicationContext(SampleEntityConfig.class); EntityManagerFactory factory = app.getBean(EntityManagerFactory.class); manager = factory.createEntityManager(); // make dummy makeDummyData(); // update entity updateEntity(1L); updateEntity(3L); // get list Query query = manager.createQuery("from SampleEntity"); List list = query.getResultList(); printList(list); System.out.println("...ok."); } public static void makeDummyData() { 略 } public static void printList(List list) { 略 } // update entity public static void updateEntity(long id) { SampleEntity entity = manager.find(SampleEntity.class, id); entity.setName("**update name**"); entity.setMail("**update@mail**"); EntityTransaction transaction = manager.getTransaction(); transaction.begin(); manager.merge(entity); manager.flush(); transaction.commit(); } }
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