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初心者のためのTypeScript入門

TypeScriptを準備しよう (1/5)

作成:2016-04-09 09:31
更新:2016-04-09 09:31

■JavaScriptを置き換える言語たち

Webの開発は、「JavaScriptによる開発」の歴史でした。Webが高度になるに従い、JavaScriptのよるプログラミングもどんどん高度なものが要求されるようになっていきました。が、JavaScriptそのものの進化は、非常にまどろっこしいぐらいにのんびりしたものです。

「なんで、JavaScriptしか使えないんだ! 別の言語はないのか?」

そう頭をかきむしった人もきっと多いはずです。同じように考えた人は世界中にいたようで、JavaScriptの代りとなるプログラミング言語が次々と登場することとなりました。その1つが、「TypeScript」なのです。

■どうやってJavaScriptを置き換える?

ここで、ちょっと疑問を持った人もいることでしょう。「Webブラウザは、JavaScriptしか対応していない。それ以外の言語は使えないはず。どうやってJavaScriptの代りに他の言語が動くようにするんだ?」と。

その通り。現時点では、WebブラウザではJavaScript以外の言語は動きません。もちろん、TypeScriptも動きません。では、TypeScriptはどうやって使うのか?

TypeScriptは、現時点では「JavaScriptへのコンパイラ」になっているのです。つまり、TypeScriptでプログラムを書き、コンパイルすると、JavaScriptのコードに変換されるのです。後は、それをそのままHTMLから呼び出して使えばいいわけですね。

なんだかまどろっこしいな、と思うかもしれませんが、現状では仕方ありません。いずれ、Webブラウザで直接TypeScriptが実行できる日が来るかもしれませんので、それまで我慢しましょう。

■TypeScriptを覚える意味

直接使えないんだったら、あんまりTypeScriptを覚える意味なんてないんじゃ……と思った人。確かに、あなたが自分で書いたスクリプトだけでWebページを作るなら、それほど必要ではないかも知れません。

が、JavaScriptの世界でも、ライブラリやフレームワークの波は押し寄せてきています。現在、高度なWeb表現を行おうとすれば、オープンソースのJavaScriptフレームワークを利用することが多いでしょう。

こうしたフレームワークでは、TypeScriptを採用しているところが多いのです。例えば、現在、もっとも注目されているAngular2(Googleが開発するフレームワーク)では、TypeScriptが標準で使われています。本格的なWeb開発を行っている世界では、TypeScriptは当たり前に使われるようになっているのです。こうしたフレームワークを使いこなしたいなら、TypeScriptはぜひ覚えておきたいですね!

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●プログラム・リスト●

※下図は、TypeScriptのサイト(http://www.typescriptlang.org/)

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