Google App Engine(GAE)は、Googleの提供するクラウド機能を利用してWeb開発が行えるPaaSです。当初、Pythonのみに対応していたGAEは、その後、Java、Goと対応言語を増やし、そして2013年5月、とうとう「
PHP」のサポートを開始しました。PHPで開発を行なっていた人も、これよりはGoogleのクラウド上でWebアプリケーションを公開できるようになったのです。
(※ただし、現時点では、PHP対応はまだ招待制となっており、一般公開には至っていません。申し込みについては最後に説明してあります)では、GAE/PHPを利用するにはどのような準備を整えればよいのでしょうか。その辺りから整理して説明しましょう。
1. PHP 5.4以降まず、当たり前ですがPHPがないといけません。GAE/PHPでは、PHP 5.4以降が必要になりますので用意しておきましょう。
http://php.net/downloads.php一つ頭に入れておきたいのは、「
Webサーバーは必要ない」という点です。通常、PHPでの開発環境を用意しようという場合、PHPの他に
Apache HTTP ServerなどのWebサーバーを用意し、これにPHP利用のモジュールなどを組み込んだりしますが、GAE/PHPの場合、Webサーバーは不要です。これは、後述するSDKにサーバープログラムまで内蔵されているためです。ですから、単にPHPをインストールしておくだけでOKです。
2. Python 2.7これは、つい忘れがちなので忘れないように! GAE/PHPを利用するためには、
Pythonが必要です。「自分はGAEでPythonを使うつもりはないから」などと考えてはダメです。GAEのSDK自体がPythonで書かれているため、Pythonが入ってないとプログラムが動かないのです。必ずインストールしておいてください。
http://www.python.org/download/3. GAE SDKGAE/PHPの開発を行うための
SDKです。これは下のアドレスからダウンロードして下さい。ファイル名で想像つくと思いますが、SDKは各言語ごとに異なるものが用意されています。従って、既にJavaやPythonでGAEを使ってみる人も、「既にSDKは入れてある」と考えてはいけません。PHP用SDKを別途用意する必要があります。
http://commondatastorage.googleapis.com/appengine-php/appengine-php-sdk-1.8.0.zipこのSDKは、Zipファイルとして配布されています。これを展開し、適当なところに配置してください。特別なインストールなどは不要です。
――とりあえず、以上の3つが用意できたら開発を開始できます。おっと! まだGAEの登録を行ってない人もいるかも知れませんね。そういう人は、今のうちにアカウントを用意しておいてください。
※GAEの登録についてhttp://libro.tuyano.com/index3?id=51&page=8