では、作成したWebアプリケーションのデプロイについて説明しましょう。これにはサーバー側の準備も行なっておく必要があります。
1. GAE側のアプリケーションの用意まず、GAEのサイトにて、公開のためのアプリケーションを用意しておく必要があります。GAEのサイト(
https://appengine.google.com/)にアクセスし、「
Create Application」ボタンを押して新たにアプリケーションを用意しておいてください。
ここで用意するアプリケーション名は、
app.yamlの
application:に指定するものです。必ず、
app.yamlの
application:の名前をGAEのアプリ名に揃えてください。
※アプリケーション作成については以下を参照http://libro.tuyano.com/index3?id=51&page=10(※現時点ではデプロイするためには、アプリケーション作成後、PHPの事前登録が必要です。ページ下のほうで説明している「アプリケーションの登録について」を読んでください)2.appcfg.pyでデプロイするGAE側のアプリケーションが用意できたら、デプロイをします。これには、
appcfg.pyというスクリプトを使います(これもGAE SDKに用意されているものです)。コマンドラインから以下のように実行をします。
appcfg.py update -R --runtime=php フォルダのパス
Webアプリケーションのフォルダがある場所にcdで移動し、「
appcfg.py update -R --runtime=php php-app」というような具合に実行すれば、指定のフォルダをデプロイします。コマンドを実行すると、まずログインするアカウント(登録してあるメールアドレス)とパスワードを尋ねてくるのでそれぞれ入力してください。これで認証ができれば、指定のフォルダ内のファイルをデプロイします。
デプロイされたものは、「
http://アプリ名.appspot.com」というアドレスで公開されます。アクセスして表示を確認しましょう。
■アプリケーションの登録について
この記事を書いている(2013.5)時点では、まだPHPの利用は一般に開放されておらず、利用したいアプリケーションを申請し、Googleによって登録がされたもののみが使えるようになっています。まずは、GAEに用意したアプリケーションをGoogleに申請してください。窓口は以下のアドレスになります。
https://gaeforphp.appspot.com/ここから「
Register an app for the Limitted Preview」ボタンを押すと、現在ログインしているアカウントにあるGAEのアプリケーションを登録する画面になります。ここで、PHPを利用したいアプリを選び、利用目的などを記述して送信してください。Googleは順番に内容を確認後、登録作業を進めていますので、しばらく待っていれば登録され、PHPが使えるようになるでしょう。