今回から、
App Inventorに用意されているさまざまな機能について少しずつ紹介していくことにしましょう。まずは、「単機能で、覚えるとすぐに便利なアプリが作れる」ものとして、
QRコード・スキャナーの機能からです。
これは、App Inventorのパレットにある「
Other Stuff」というところに用意されています。「
BarcodeScanner」という部品がそれです。これは、文字通りバーコード(およびQRコード)をスキャンするためのものです。
この部品は、「
画面に表示されない部品」です。つまり、機能だけが用意されており、GUIの部分はありません。こういう見えない部品もApp Inventorにはいろいろとあるのです。機能だけですので、デザイン画面では単に部品をドラッグして配置するだけです。プロパティの設定などはありませんし、レイアウトの調整も不要です。そして、ブロック・エディタで処理を作成するときに、配置した部品の機能を利用する、というわけです。
■バーコード・リーダーを作る
では、実際に
BarcodeScannerを使ってみましょう。ごく簡単なバーコード・リーダーを作ってみることにします。まずはGUIのデザインから作成をしていきましょう。ここでは、以下の4つの部品を配置します。
Buttonこれは、バーコードの取り込みを実行するためのボタンです。「
Button1」という名前で用意されます。表示テキスト等は適当に変更しておきましょう。
TextBoxスキャンして読み取ったテキストを表示するためのものです。「
TextBox1」という名前で用意されます。これは、テキストが使いやすいように
Widthを「
Fill Parent」にしておくとよいでしょう。
BarcodeScannerこれが、今回の目玉です。「
Other stuff」からアイコンをビューワにドラッグ&ドロップしてください。これは見えない部品なので、ビューワのウインドウ内には表示されません。その下に、アイコンだけ表示されます。名前は「
BarcodeScanner1」となります。
Notifierこれは、簡単なアラートやダイアログなどのメッセージを表示するための部品です。これも見えない部品なので、ビューワにドロップすると下の方にアイコンだけ追加されます。「
Notifier1」という名前です。