さて、ようやくプログラムの中身にたどりつきました。このmainメソッドでは、こんな命令を実行しています。
System.out.println ("Hello.");
これはどういう意味か、これだけではわかりませんね。では、これがどういう要素からなっているか、もっと細かく分解してみましょう。
System クラスの名前
out 出力用の部品が入った変数(?)
println() 出力をする命令(?)
"Hello." 表示する文字列
ずいぶん複雑そうですが、整理するなら、Javaの命令(?)はこんなふうになっているのです。
《クラス名》.《メソッド名》(《パラメータ》);
――え、「
printlnはその前に2つも単語があるじゃないか?」ですって? そうなんですが、まあ基本はこういう形だと思ってください。この
printlnという命令(?)は、実は2つのものが組み合わせられているんです。ですから、ひとまず
printlnのことは脇において考えてください。
今書いているプログラムを見ればわかるように、Javaのプログラムはクラスがあって、その中にメソッドがいっぱい並んでいる、という形をしていますね。Javaに用意されている命令(?)も、実は同じ形をしているんです。
つまりJavaでは、クラスに用意されているたくさんのメソッドを組み合わせてプログラムを書いているのです。さっきから命令の後に(?)がついてますが、「Javaには、いわゆる命令というのはなくて、すべて、どこかのクラスに入っているメソッドを使って処理を実行している」ということなのです。
このメソッドを呼び出すときには、その命令がどのクラスにあるものかをきちんと指定しないといけません。そこでこのように、最初にクラス名を、その次にメソッド名を書いてあるわけです。
Javaに用意されているクラスの名前には、最初の1文字目だけが大文字で、あとが小文字というルールがあります。中にはそうでないものもありますが、大体はこのルールにそって名前がつけられていると考えて下さい。一方、メソッドは小文字から始まる名前を付けておくのがルールです。
また、メソッドは、クラスから直接呼び出すものと、そのクラスをもとにして作った部品(インスタンスというものです。これはそのうち出てきます)から呼び出すものもあります。そのへんは改めて触れますが、いずれにしても「ある部品の中にあるメソッドを呼び出す」という形で書く、という基本はよく覚えておいてください。