では、リストを見てみましょう。まず、今まで触れませんでしたが、クラスの名前についてちょっと注目して下さい。クラス名の1文字目は、いつも大文字になってますね。これは、実は重要なんです。まあ、別にそうでなくてもいいんですけど、Javaでは「クラスは最初の1文字目を大文字の名前にする」というマナーのようなものがあるんです。以後、この点にも注意するようにしましょう。
ではまず、1行目を見ましょう。今まではいきなりクラスの定義から始まっていましたが、ここでは「
import」というものから始まっていますね。
この
importというのは、プログラムの中で使用するクラスを宣言するものです。今までのプログラムは、全てJavaのシステムのもっとも中心となる部分にある機能だけを使ってきました。他のクラスは使っていなかったので、こうした宣言はいらなかったのです。これは、
import 《パッケージの指定》.《クラス名》;
こんな形で行ないます。「
パッケージ名」というのは、そのクラスが収めてある「入れ物」のことです。
Javaでは非常にたくさんのクラスが用意されています。それらをわかりやすいようにジャンルごとにまとめてあるのです。このクラスのまとまりのことを「
パッケージ」といいます。
パッケージは、それぞれバラバラにあるんじゃなくて、ある程度階層的に整理されています。例えば「java」というところに、Javaで標準装備されているパッケージが用意されています。今回使う「awt」というのもその1つです。「javaという場所にあるawtパッケージ」なので「
java.awt」というように表現します。
ここで使う「
java.awt」というパッケージにはたくさんのクラスが入ってます。それら1つ1つをimportで指定するのは面倒ですね。こういうときに「*」という記号を使います。この「*」はワイルドカードというもので、これを指定すると、そのパッケージの全クラスが使えるようになるのです。
では、この「
awt」というのは何か。これは、正式名称「
Abstract Window Toolkit」というパッケージです。手っ取り早くいえば、GUIの基本であるウィンドウと、その上に配置するさまざまな部品類をまとめてあるパッケージなのです。ウィンドウなどGUIを使う場合には、このパッケージを
importしてやればいいのだ、と考えて下さい。