GAE/Jの開発では、EclipseにGoogleが提供するプラグインをインストールして使うというのが標準的な開発スタイルになっています。Googleのプラグインは非常に良く出来ていて便利ですが、個人的に一つだけ不満があります。それは、「インストールしてあるPCでしか開発できない」という点です。
現在、さまざまなアプリがクラウドのサービスへと切り替わりつつあります。オフィスソフトも、筆者は既にGoogle Appsに切り替えています。クラウドを使うと、どのパソコンだろうがログインすればいつもの環境が現れます。パソコンに縛られず、どこからでも作業が行えます。
プログラミングも例外ではありません。開発の世界にもこうした流れはやってきているのです。既に多くの「
クラウドIDE」と呼ばれるサービスが登場しています。これらはWebブラウザからアクセスし、ブラウザ上で開発を行うのです。基本的にWebの開発が中心ですが、既にかなり実用として使えるものも登場しています。GAEの利用という観点から主なクラウドIDEサービスを紹介しましょう。
Cloud9 (http://c9.io/)クラウドIDEの中でもっともメジャーなものでしょう。RailsのIaaSとして有名になった「
Heroku」が使えるということで一躍有名になりましたが、その後、更にGAEにも対応しています。(ただしGAEへのデプロイが使えるのは有料ユーザーのもみで、無料アカウントではHerokuのみです)
codenvy IDE (https://codenvy.com/)これが今回取り上げるクラウドIDEサービスです。
codenvy IDE(旧eXo Cloud IDE)は、標準で
Heroku、
CloudBees、
CloudFoundry、
Open Shift、そして
Google App Engineという非常に幅広いIaaS/PaaSに対応しています(しかも、すべて無料で!)。なぜか日本ではあまり知られていないようですが、海外ではHeroku/GAEが使えるクラウドIDEのスタンダードとしての地位を確立しつつあります。
現時点では、GAEが利用できるという点、また無料であるという点から、「
codenvy IDE」がベストではないかと想います。
●codenvy IDEのアカウントcodenvy IDEを利用する場合、まずサイトに行ってアカウントを作成する必要があります。
https://codenvy.com/
このページにアクセスし、右上の「FREE SIGNUP」ボタンをクリックすると、そこに「
Your email address」「
Choose your workspace name」といった入力項目が表示されます。
Your email addressは、メールアドレスですね。
Cloud IDEでは、メールアドレスでユーザー登録をします。
もう1つの
Choose your workspace nameというのは、あなたに割り当てられるサブドメイン名です。カウントを登録すると、それぞれに「
サブドメイン.cloud-ide.com」といったアドレスが割り当てられるようになります。このサブドメイン名を設定します。
これらを記入し、「
Join」ボタンを押すと、メールアドレスとサブドメインがまだ未登録であれば、折り返しサイトから登録確認のメールが送られてきます。そこで登録を承認するリンクをクリックして開けば、登録完了です。