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App InventorによるAndroid開発入門

WebコンポーネントとGAEで本格データベース・アプリ (7/7)

作成:2013-07-20 10:59
更新:2013-07-20 10:59

■Datastoreのデータベースを確認する

プログラムができたら、実際に動かしてみましょう。

まずメッセージを入力して、ボタンをクリックすると、そのメッセージがそのままサーバーに送られ保存されます。実際にいくつかメッセージを保存してみてください。

そして、年月日のListPickerで今日の日付を設定し、検索のボタンをクリックします。すると保存したメッセージが1つ1つ改行されて表示されます。

実際に動きを確認したら、GAEのサイトに移動し、アプリケーションのダッシュボードを開いてみましょう。

https://appengine.google.com/

アプリケーション名をクリックすれば、その情報が表示されます。左側のメニューから「Datastore Viewer」というリンクをクリックすると、データストアに保存されているデータが表示されます。先ほどアプリから送信したメッセージとその年月日情報がきちんと保存されていることがわかるでしょう。


基本的な動作がわかったら、それぞれでアプリを改良してみましょう。まず、現時点のアプリには、ユーザーを識別する仕組みがありません。誰が保存したメッセージでも全部丸見えです。これはまずいので、ユーザー名とパスワードを保存してそのデータだけを検索するような仕組みが必要となるでしょう。

また、ここでは年月日で検索する処理だけ作ってありますが、「今月のデータ」とか「毎月1日のデータ」というように年月日の値をそれぞれ別々に検索できると更に便利ですね。また時間のデータも保存して「昨日の朝のメモ」なんて具合に検索できるようになったらすごいでしょう?

更には、App InventorにはSpeech Recognizerという音声入力のコンポーネントも用意されていますから、これを利用して「喋ってメモ書き」できるようにすると更に使えるアプリになりそうです。

ここまできたら、LocationSensorを利用して、現在位置も一緒に保存してしまうとかなり凄いことができそうですよ?

……こんな具合に、サーバーに本格的なデータベースを設置してアプリから利用できるようになると、作れるものの幅がぐんと広がります。App Inventorには基本的な機能しか揃っていないかも知れませんが、「アプリは、ただのリモコン。サーバーに本格的な機能があって、それを呼び出すだけのもの」と割りきって考えれば、実はかなり強力なアプリも作れることがわかってくるでしょう。

Webコンポーネントを使ってサーバーと連動すれば、かなりすごいものが作れるのです。――ただし、問題は、「サーバー側の開発は、やっぱりプログラミングが出来ないとダメ」ってことなんですが……。「サーバーがわかれば、こんなにすごいことができるのか。それじゃここで一発、サーバーの勉強もしてみるか!」な~んて、考えてみません?

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●プログラム・リスト●

※下図は、左が実行中のアプリ画面。
 右がGAEサイトで見たデータストアの中身。

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