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初心者のためのDart 2入門

値と計算の基本 (3/9)

作成:2018-03-10 10:14
更新:2018-03-10 10:14

■値とリテラル

プログラミングとは、「値」を操作することだ、といってもいいでしょう。なにはともあれ、「Dartでどんな値が使えるのか?」から覚えていく必要があります。

プログラミングの世界では、値には「種類(タイプ)」があります。言語によって、用意されているタイプは異なります。Dartの場合、ビルトイン・タイプ(最初から組み込まれているタイプ)には以下のようなものがあります。

●数値
数の値ですね。これには、2つの種類があります。整数と実数でそれぞれ以下のようなものです。

int ――整数のタイプです。これは非常に幅広い範囲を網羅していて、10の-53乗~10の53乗の範囲の値を扱うことができます。これは、普通にそのまま数字を書くだけです。
例)123    1000000    -987

double ――実数(浮動小数)です。これも64bit幅の浮動小数であり、かなりの桁数を扱うことができます。小数点の付いた値であればdoubleとして認識します。
例)0.01    -123.45    10000.0
プログラミングにあまり詳しくない人のためにいっておくと、プログラミングの世界では、数の値は「どこからどこまで使える」という範囲が決まっています。その範囲を超える数は使えません。また、実数の値は、「だいたい○○桁まで」という感じで、それより細かな桁になると無視されます。

が、多くのプログラミング言語と比べても、Dartのintdoubleは非常に広い範囲で扱えると考えていいでしょう。それほど特殊なプログラムでない限りは、これで桁数が足りなくなることはあまりないでしょう。

●テキスト(文字列)
テキストの値は、プログラミングでは文字列と呼ぶのが一般的でしょう。これは「String」という値として用意されています。このテキストの値は、文字の前後をダブルクォート(")またはシングルクォート(')でくくって書きます。
例)"Hello"    'abc'    "あいう"    '123'

・Runes
この他、「Runes」といってUTF-32を扱うためのタイプもあるんですが、これは特殊なので、普通にテキストを扱うときに利用することはあまりないでしょう。せいぜい絵文字を表示したいときに使うぐらいです。

このRunesは、「\uXXXX」といった形の16進数として記述します(XXXXが16進数の部分)。これは、テキストの一部として使います。つまり、"や'によるテキストの値の中に埋め込んで使うわけですね。
例)"\u{1f601}" ← 笑い顔の絵文字

●真偽値
これは、コンピュータ特有の値でしょう。真偽値は「真か偽か」という二者択一の状態を表すための値です。Dartでは、「bool」というタイプとして用意されています。これは、「true」「false」の2つの値だけが用意されています。二者択一ですから、それ以外に値はありません。
例)true    false

●リストとマップ
この他、多数の値をまとめて扱うためのものとして、リスト(List)とマップ(Map)というタイプが用意されています。これらについては、ちょっと複雑なので改めて説明することになります。

●シンボル
Dartの記号で特別な役割を与えられている値がシンボル(Symbols)です。これは、#記号の後にシンボル名を指定して記述します。まぁ、特殊な値なので、普段はほとんど使うことはないでしょう。
例)#Null    #New

 ――とりあえず、最初の内は「数値」「テキスト」「真偽値」の3つの値だけ知っていれば十分でしょう。それ以外のものは、必要になったところで少しずつ覚えていけば十分です。

値は、スクリプトの中に直接記述したり、この後で出てくる変数を利用して使ったりします。スクリプトの中に直接記述する値は「リテラル」と呼ばれます。ここで、例のところに掲載したのは、各タイプのリテラルの記述例、というわけです。

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