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DashcodeによるiPhone用Webアプリ作成入門

Webアプリをネイティブアプリ化する (1/6)

作成:2011-05-20 11:52
更新:2011-11-04 17:38

■ネイティブアプリ化の考え方

「Webアプリ」というのは、どうも今ひとつiPhoneの世界では人気がない感があります。Webアプリは、「アプリ」といっても、要するにただのWebサイト。ブラウザからアクセスして利用するだけで、普通にアプリとしてインストールして、アイコンをタッチして起動するアプリじゃないでしょ。やっぱりちゃんとしたネイティブなアプリでないと……。こう考える人も多いことでしょう。

が。実はApp Storeで公開されているネイティブアプリの中にも、「Webアプリ」が結構な数あることは御存知ですか? 「ただのWebサイトなのに、App Storeで公開できるのか?」と思った人。いえいえ、もちろんちゃんとしたネイティブなアプリですよ、それは。が、中身はWebアプリなのです。

例えば、Webサイトなどでさまざまな情報やサービスを提供しているところが、アプリ版をリリースしていますね。そうしたアプリのけっこうな割合は、実は「Webアプリ」なのです。つまり、ネイティブアプリだけど、中身はWebアプリだったりするのです。アプリを起動すると、Webサイトにアクセスしてページを表示し動くのですね。ただ、見た目はネイティブアプリそのまま。そういうものがiPhoneの世界にはけっこうあるのです。

iPhoneには、「Webページを表示するためのGUI部品」というものが標準で用意されています。つまり、空っぽのアプリにその「Webページ表示用の部品」をぺたりと貼りつけ、起動したら指定のアドレスにアクセスするようにしておけば、Webアプリを簡単にネイティブアプリにしてしまうことができるのです。要するに、「入れ物」だけのネイティブなアプリを作成して、Webアプリをくるんでしまうのですね。

Webアプリならば、HTMLとJavaScriptで簡単に作れます。iPhoneではObjective-Cという本格言語をマスターしないとネイティブアプリは作れませんが、このやり方ならそうした言語を覚える必要もありません。

最近は、このやり方をベースにした本格開発ツールなども登場しています。「PhoneGap」(http://www.phonegap.com/)という開発ツールがまさにそれで、簡単にWebアプリをネイティブ化できてしまいます。更には、独自に用意したライブラリを使い、普通のWebアプリにはない機能も使えるようにしています。

が、ただ単に「Webアプリをネイティブアプリにしたい」というだけなら、こうした専用ツールなどはいりません。手作業で行うことができます。ただし、そのためにはiPhoneの開発環境を整えておく必要があります。

iPhoneの開発には、XcodeというMac OS Xの標準開発ツールと、iOS SDKという開発キットが必要です。これらは無料で配布されているものを使うこともできますし、有償で販売されている最新版を利用することもできます。以下に、これらのセットアップの説明リンクをあげておきます。

・初心者のためのiphone/ipadプログラミング入門:
 「iphone/ipadアプリ開発の準備を整えよう!」

http://libro.tuyano.com/index3?id=582002

まずは、上記の説明ページを参考に開発のための環境を整えておきましょう。それができたら、Webアプリをネイティブアプリ化してみましょう。

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