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初心者のためのWindows Phoneプログラミング入門

基本コントロールによるGUI作成 (3/5)

作成:2011-09-05 08:50
更新:2011-09-05 08:50

■Clickイベントを設定する

では、ボタンをタッチして処理を行わせてましょう。ユーザーの操作時に何かの処理を実行させるには「イベント」を設定します。

イベントは、コントロールの操作に応じて実行する処理(メソッド)を値として持つプロパティとして用意されています。これはコントロールを選択し、プロパティウインドウの「イベント」タブを選択すると、そのためのプロパティが表示されます。

配置したButtonコントロールを選択し、プロパティウインドウから「イベント」タブを選択して下さい。Buttonコントロールで利用可能なイベントが一覧で表示されます。これらの中から、今回はもっとも基本的なイベント「Click」を利用することにしましょう。

この「Click」の値部分に、「button1Click」と書いて、Enterキーを押して下さい。値が設定されると同時に、「MainPage.xaml.cs」がエディタで開かれます。そして、以下のようなメソッドが自動生成されます。
private void button1Click(object sender, RoutedEventArgs e)
{

}
これが、Clickイベントに割り当てるbutton1Clickメソッドです。このように、イベントのプロパティに値を設定すると、その値のメソッドを自動生成し、イベントにバインドするようになっているのです。

このメソッドでは2つの引数が用意されています。これは、イベントにバインドするメソッドに共通して用意されるもので、それぞれ以下のようなものが渡されます。

object sender――イベントが発生したコントロールのインスタンス。ここではbutton1が渡される。
RoutedEventArgs e――発生したイベントに関する情報を保管したRoutedEventArgsインスタンス。

これらの内容や使い方などは、必要になったときに改めて触れるとして、ここではTextBoxのテキストを利用した簡単なサンプルを作成することにします。下のリスト欄に、button1Clickメソッドのサンプルコードを挙げておきました。このように記述し、プロジェクトを実行して動かしてみてください。

これは、入力したテキストを使い、「Hello, 〇〇!」とメッセージを表示するという単純なものです。実行すると画面の左上あたりにメッセージが表示されます。

ここでは、まずtextBox1に書かれたテキストを取り出し、変数に保管しています。この部分ですね。
String msg = textBox1.Text;
入力したテキストはTextプロパティとして取り出すことができます。そして、このテキストをもとに簡単なメッセージを用意し、これを画面に表示させています。
MessageBox.Show("Hello, '" + msg + "'!");
今回は「MessageBox」というクラスにある「Show」メソッドを使いました。これは、画面にメッセージボックスを使って簡単なテキストメッセージを表示するためのものです。ごく単純にテキストを表示したいときに重宝するものでしょう。合わせて覚えておきましょう。
(by. SYODA-Tuyano.)

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●プログラム・リスト●

private void button1Click(object sender, RoutedEventArgs e)
{
	String msg = textBox1.Text;
	MessageBox.Show("Hello, '" + msg + "'!");
}

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