このif文を見て、「簡単簡単!」と思った人も、「じゃ、じ自分で書いてみて」というと、とたんに止まってしまう人がきっと多いはずです。なぜか? それは「だって、
条件ってどうやって書けばいいのさ?」と悩んでしまうからです。
「条件」というと、日常生活なら「つきあうなら高学歴で身長180センチ以上で……」とか「昼飯は500円以内、できれば大盛り無料の店」とか、そういうものがぱっと思い浮かびますが(浮かばない?)、プログラミングの世界ではそんなものは条件にはできません。
プログラムにおける条件というのは「指定した式とか変数とかの値がどうなっているか」というものです。「どうなっているか」というのは、分かりやすくいえば「◯◯と等しいかどうか」とか「☓☓より大きいか、小さいか」というように
2つの値を比較するとか、あるいは「
真偽値」と呼ばれる値をチェックするとか、といったことになります。
2つの値を比較するというのは、Javaに用意されている以下のような演算子を使って記述します。
A == B
A != B
A < B
A <= B
A > B
A >= B
いずれも、
Aと
Bという2つの値を比較する形で書いてあります。「
==」は2つが等しいということを意味します。また「
!=」は等しくない、ということです。その他の記号は、だいたいわかるでしょう。義務教育でやった数字の比較をよく思い出してみてくださいね。
この「数字の比較」の他によく使われるのが「
真偽値(
boolean)」です。覚えてますか? 一応、前にちらっと説明してあるんですが……。
真偽値は「真か偽か」といった、二者択一の状態を示すのに用いられる特別な値です。Javaでは「
true」「
false」というキーワードとして用意されています。
まぁ、これは実際にそういうシーンに出くわさないとぴんとこないでしょうが……。Javaでは、
booleanの値で設定されるフィールドや、
booleanの値を返すメソッドをもったクラスがけっこうたくさんあるのです。例えば「ウインドウが表示されているかどうか」とか、「ボタンがクリック出来る状態かどうか」とか、そんな具合に二者択一の状態を示すメソッドなどで、
booleanは使われているのです。
そうしたフィールドやメソッド、変数などを
ifの条件として使うこともあるのです。この場合、値が
trueならば正しく、
falseならば正しくない、と判断されます。――まぁ、これは実際にそういうものを使うようになれば、すぐに理解できるはずですから、「こういうものもある」という程度に頭にいれておけばいいでしょう。